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指点字でコミュニケーションする端末機

アイヤ会会員リポート


 前号でもお伝えしましたが、指点字入出力システムのユニバーサルキーボード(製品名ユビツキィ)が偶然訪れた都内のロボット展示会で出展されていました。(第4回アイフェスタ in ちばでも出展予定)

 アテンダントに幾つかの質問と手にした感触から実用性と将来性を感じましたので、再度ご紹介いたします。

 最大の利点と特徴は指点字(六点入力)の要領で、1対複数のコミュニケーション手段を可能にしたこと。左右二つの端末(製品)を両手に持ち、六点入力した信号を赤外線という形に変えて、相手方に送信機を使って送り(飛ばす)、同じく両手に持った端末で受信する。したがって、赤外線が届く範囲内なら何人でも会話することが可能だ。(送信できるのは1人だと思うが・・・)

 体験してみると、相手の指の動き(指点字)がそのままタイムラグなしに自分が手にした端末機の指に感触が伝わってくるようでした。

 これにより、さまざまなコミュ

ニケーション手段が楽になった。

例えば、パソコンを使用することにより、指点字同士の会話も可能となった。パソコン使用時は両者とも赤外線送信機(比較的小型でした)と端末を使う。対応OSはウィンドウズ。動作させるためのインストール用ソフトウェアは不要とのこと。ただし、この場合、音声読み上げ機能には対応していない。端末機の色は数種類あり。

 赤外線が届く有効範囲はわからないが、集会やグループによる会話が可能であり、パソコンを複数台使えば、講演会や会議などの広い会場でも使えそうだ。確認はしていないが、PC要約筆記と同じように(点字のわかる)PC入力者を使えば、指点字からスクリーンへの表示、あるいは、マイクの音声を指点字化して伝えるなど幅広い情報保障にも対応できるはずだ。

 現時点では商品化されておらず、非売品とのこと。いずれにしろ、盲ろう者を中心とした指点字利用者の福音になることは間違いない。また、指点字を普及させる目的もあるそうなので注目してみたい。


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