あぁるぴぃJRPSちば会報108号


■ 投稿
★こころの豆知識
   船橋市 垣田 悦子
皆さま、お元気ですか? 早いもので、もう6月。一年の半分に差し掛かりました。こんなふうに、あっという間に平成は終わっていくのでしょうか? 時代に取り残されないように、踏ん張って生きていきましょうね。
さて、私の回りには、「中性脂肪値が高い」「悪玉コレステロール値が高い」と言っている人がたくさんいます。ということで今回は、目にも良く脂質異常症にも良い1品を紹介します。

<しめサバの和え物>  4人分
(材料)
しめサバ・・・・・・・・・半身一切れ
きゅうり・・・・・・・・・1本
カットわかめ・・・・・・・6g(小さじ1が約1g)
すし酢・・・・・・・・・・大さじ3
いりごま・・・・・・・・・小さじ1/2
オリーブ油・・・・・・・・小さじ1/2

(作り方)
@カットわかめを水で5分戻し、軽く絞る。
Aきゅうりはスライサーで薄い輪切りにする。
Bしめサバは3mm幅で少し斜め切りにする。(カットしているものを買うと楽です)
Cすし酢、いりごま、オリーブ油をボールに入れ、@〜Bを加え、ざっくり混ぜ合わせる。
 とても簡単で美味しいです。オリーブ油の代わりに、ごま油を入れると中華風になり、また違った味が楽しめます。すし酢は使い勝手が良く、色々な料理に使えるので常備しておくと便利ですよ。

(効能)
今回は油に注目してみました。油は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに分類されます。ラードやバターなどの飽和脂肪酸は、過剰に摂ると脂質異常症や動脈硬化を招きやすくなります。一方、不飽和脂肪酸は、オリーブ油や、なたね油などの一価不飽和脂肪酸(n−9系)と、レバー、サザエ、卵白などのn−6系、DHAやEPAなどの魚の油脂であるn−3系の多価不飽和脂肪酸があります。飽和脂肪酸の過剰摂取は、悪玉コレステロールを増加させます。また、不飽和脂肪酸のn−6系を過剰摂取すると、悪玉コレステロールを下げてくれますが、善玉コルステロールまで下げてしまいます。これに対しn−3系は悪玉コレステロールのみ下げるという特徴があります。今回、使用したオリーブ油のオレイン酸は動脈硬化を予防してくれます。また、サバのEPA(エイコサペンタエン酸)には
・抗血栓作用
・脳卒中、高血圧、動脈硬化の予防
・悪玉コレステロールの低下
・花粉症や気管支ぜんそくなどのアレルギー症状の改善
・加齢黄斑変性症のリスク軽減
・関節炎などの炎症軽減
・うつの軽減
DHA(ドコサヘキサエン酸)には
・動脈硬化予防
・疲れ目改善
・夜間の視力維持
・角膜を保護する作用があり、ドライアイの予防
・抗アレルギー作用があり、花粉症予防などがあります。
脂質異常症は、脂質や摂取エネルギーをコントロールし、コレステロールの多い食品を控えることが重要です。その為には
・魚類を積極的に摂る。
・飽和脂肪酸の多い肉類には、大豆製品を組み合わせる。
・食物繊維の多い、わかめやきのこ類などを多く摂る。
などをして、コレステロールを低下させる食事を心掛けましょう。

(まとめ)
脂質異常症は、遺伝、加齢、タバコなどの悪い生活習慣が原因といわれます。気づきにくい病気である脂質異常症は、予防できる病気でもあります。予防の為には、適度な運動を毎日少しずつ続けることや、肉に偏らず、魚や大豆製品を多く取り入れ、夜8時以降は食べないなどの規則正しい生活を送ることが必要です。しかし、良い油だけを摂ればいいという訳ではありません。飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3が人間にとって、もっともいいバランスといわれます。油も我々人間と一緒で、生きるためには清く、正しく、美しくだけではダメで、悪い部分やダメな部分があってこそ成り立っているのです。また、コレステロールは
・細胞膜や血管を強くする。
・神経組織に存在し、情報伝達に関与する。
・性ホルモンによって、性的能力を高める。
などの大切な役割を担っています。コレステロール自体が悪い訳ではなく、過剰摂取や食の偏りが、コルステロールを悪者に仕立て上げているのです。人間の体は不思議ですね。
では、次回もお楽しみに!!


目次へ戻る

All Rights Reserved Copyright (C) JRPS-Chiba-2003-2017