あぁるぴぃJRPSちば会報117号


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★第14回リーダー研修会に参加して
柏市 小川 博康
 10月27日、28日の2日間栃木県で行われた関東甲信越ブロック・リーダー研修会に参加しました。JRPSちばからは渡辺会長、中野美保さん、山崎さん、私の4人が参加しました。ほかの3人は、すでに何回かリーダー研修会に参加していますが、私は初めての参加です。JRPSでの活動経験も浅く、どんなことをするのだろうとの不安もありましたが興味もありました。今回は関東甲信越地区から、ヘルパーやボランティアの方を含めて46名の参加です。
 宇都宮駅で集合して、バスで初日の会場である「国際医療福祉大学」に向かいました。同大学は栃木県の北東部の茨城県寄りの場所にあるのですが、バスで1時間半もかかりました。周囲は静かな自然環境に恵まれた広大なキャンパスで、勉強をするには良い環境ですが、若い人にはちょっと刺激がなさ過ぎるのではないかなといらぬ心配をしてしまいました。視機能療法学科の視能訓練士(ORT)を目指す学生さん18人が出迎えてくれました。学生さんを含めて6つのグループに分かれました。
 昼食後、与えられたテーマ(卒業後、臨床の現場で働く学生に患者として伝えたいこと、臨床体験で困ったこと、良かったこと)に従ってグループごとに議論しました。結果を各グループの学生が発表。私自身、大変参考になりました。初めて白杖を持って電車に乗った時に、席を譲られて断ってしまった体験談を披露したところ、「立っていることが問題なくても必ずその好意を受け入れて座ってやってほしい」と指摘を受けました。障害者側にも相手への配慮が必要なのだと思いました。グループディスカッション終了後、学内の設備を見学、その後宿に向かいました。
 さて、視能訓練士として眼科医療に役立ちたいと考える若者がいることを知ってうれしく思ったのですが、視能訓練士の仕事は看護師でもできるとのことでした。仕事の専門的な知識や技能は看護師よりも優れているとしても、視能訓練士にしかできない仕事というのはないとのことで、確立した資格としてはまだこれからなのかなと思いました。医療系の学科なので学費は年間200万円位とのこと、4年間で800万円は高いですね。視能訓練士の収入がどれくらいのものかよくわかりませんが、視能訓練士として社会に出てから800万円を回収するのは時間がかかりそうですね。つい、そんなことを思ってしまいました。
 施設の見学後、今夜の宿泊場所と翌日の講演会の会場となる栃木県障害者保養センター「那珂川苑(なかがわえん)」に移動。那珂川苑は小高い丘の上にある2階建ての宿泊施設で、木々に囲まれた静かな宿でした。木々はすでに色づき始めていて、朝の散歩も清々しくてとても気持ちの良いものでした。温泉は「美人の湯」とのことで、お湯はしっとりと肌にまとわりつくようで湯上がりの肌はすべすべしていました。バリアフリー対応で、浴場やトイレは障害者が使いやすいようになっていました。すぐ隣が併設の公園になっていて、運動や散歩をしても楽しいだろうと思いました。
 夕飯の後は、地元の「かたりべ」の女性による地元に言い伝えられている民話を聞きました。地元の言葉で話すので独特の味わいがありました。民謡も披露してくれました。声量豊かで聞き惚れました。その後は乾き物をつまみに二次会に突入。若い人も含めて和気あいあいで情報交換や議論をしました。ボランティアについての議論は印象に残りました。ボランティアといっても、自己犠牲に頼るだけでは活動の一層の広がりは期待できない、日当や交通費の負担など配慮が必要というのが多数意見のようでした。
 2日目は朝食の後、那珂川苑の会議室での講演会です。まず、JRPS東京会長の土井健太郎氏が「医薬品・医療機器の開発から、一般的な治療法となるまでの長い道のり」というテーマで講演がありました。新薬の開発から治験に至るまでの流れも複雑なのだなあと感じました。続いて、国立リハビリテーションセンターの中西勉氏が「日頃患者さんと接する際に気をつけていること、最近気になること」というテーマで講演がありました。質疑応答も活発に行われました。
 昼食にカレーを食べた後、直接帰宅組と道の駅経由組に分かれて帰りました。私は道の駅経由組で、道の駅ではアイスクリームを食べたりライブの歌を聴いたり楽しい時を過ごしました。お土産に宇都宮餃子を買いました。
 今回リーダー研修会には初参加でしたが、千葉県以外のJRPSの人たちと交流、意見交換ができました。JRPSの活動も、都道府県協会によってそれぞれの個性があるようにも感じました。今回の研修会を主催されたJRPS栃木の皆さんには大変お世話になりました。数年後には、千葉県でリーダー研修会が開催される順番と聞きました。そのときはいろいろと準備が大変そうです。



★ロービジョン川柳
担当 中野 早苗
 今号はまるで夫婦漫才のような川柳をいただきました。だいぶ昔のことになりますが、「唄子・啓助のおもろい夫婦」というテレビ番組があったのをご存知でしょうか。ご夫婦の会話形式の川柳です。まさに「おもろい夫婦」です。でも、おもろいだけじゃない「プリン?ハート」というユニット名で音楽活動をしている夫婦デュオです。
 あの番組の最後にかならず鳳啓助さんの詞が読まれました。そしてそれは「夫婦、おもろきかな、おもろきかな、この長い旅の道連れに幸せあれ」と結ばれていました。なぜか思いだしましたね。だいぶ昔の話ですが・・。

ユニット名(プリン?ハート)
・夫 「チョコレート しまったはずが 見つからず」
・妻 「炊飯器 開けてびっくり チョコレート」
【解説】
 僕が買ってきたチョコレートを、冷蔵庫に溶けないようにしまったはずなのに、どうしちゃったんだろう、おかしいよねー。なぜか炊飯器の中にあったので、妻がびっくりしちゃったのと、同時に大笑いをしちゃったようすです。

・夫 「手探りで あわて引き抜く 診察券」
・妻 「差し出して レジのおばちゃん 青ざめる」
【解説】
 買い物を終え、会計時にレジにて「ポイントカードは」と言われて、あわててポケットから引き出したのが、病院の診察券だったのです。それを差し出しちゃったんですよー。そのことを見ていた妻とレジのおばちゃんが、青ざめたり、笑っちゃったりしているようすです。

・妻 「あなたとの 二人三脚 まえうしろ」
・夫 「二本づえ 並んで歩く めおと道」
【解説】
 どんな時でも夫婦は二人三脚で、歩んで行けたら素敵だなって思うものです。僕が近くの駅や、バス停、コンビニなどに妻を送って行ったり迎えに行ったりした時には、必ず白杖が二本で横に並んで歩いたり、前や後ろになって歩いたりしています。そのようにして、二人一緒に歩いているようすは、まさに「めおと道」なのではないでしょうか。日々の人生を、共に歩んでゆけることが幸せなのかもしれませんね。

※投稿先 中野 早苗 Eメール:sanae403@y3.dion.ne.jp


★お役立ち情報(bX)
千葉市 前田 憲志(まえだ けんじ)
【視覚情報サポートラジオのご案内】
 見えない・見えにくい視覚障害者の視点で、制作した新しいタイプのネットラジオ講座です! あの漢字のあの部分、どうやって書いたっけ? あのニュースで出てきた地名、漢字でどう書くんだろう? 中途で見えなくなると、調べるにしても難しい、誰かに聞くのもめんどくさい。そんなことで、毎日どんどん漢字や文字を忘れていっていませんか? どんどん頭の中が真っ白になっていきませんか? 本番組は、そんなあなたのために立ち上がります! スクリーンリーダーでは読み上げてくれない細かいところまで「文字を形に」それが、見えなくてもわかる! ネットラジオ講座です!
 番組本編は「見えなくてもわかる! 漢字講座」の担当の講師は、晴眼者で現役国語講師のマツケン先生。「見えなくてもわかる! 英語講座」の担当講師は、元英語講師で現在RPのマエケン先生。という二つのメイン講座を展開し、普通のラジオ講座のようにただ、たんたんと講義をするのではなく、エンターテイメントの要素を忘れず、決して飽きさせないように、番組制作を心がけています。
 また、番組の最後には視覚に障害をかかえつつも、音楽活動を続けるアーティストの活動をサポートすべく、その楽曲紹介などを行う「音楽コーナー」を設置。目の不自由なアーティストにとって、決して多くはない大事な発表の場となるだけでなく、同じ障害をもつリスナーにとっても「彼らから生きる力をもらえる」そんな素晴らしいコーナーにできるよう全力で取り組んでいます。
 番組ホームページでは、番組本編のほかに特別講座番組のコーナーを設置して、さまざまなニーズにこたえられるよういつでも準備しています。また「脳トレツール」として、オンライン学習ツールも随時設置予定です。現在は「見えなくてもできる! 英単語テスト」の常設を行っています。もちろんフリー(無料)です。こういったツールはリスナーが、ラジオ講座を聴いて終わりではなく、自ら基礎力をつけてよりいっそう講座を理解できるようにと、イメージして設置したものです。
 ここまで読んでくださりありがとうございました! 皆さま、お時間ありましたらぜひ、本番組HPへ遊びに来てください! ご一緒に、勉強もエンターテイメントも、すべて楽しみましょう!
<番組ホームページ>
http://rp.airfolg.jp/
または「視覚情報サポートラジオ」と、検索していただいても上位に出てきます。番組は随時更新されているため、HPのお気に入りへの登録をよろしくお願いします。
 以上、視覚情報サポートラジオのご案内でした。

※このコーナーでは、カテゴリーやジャンルに関係なく、視覚障害者に役立つ情報を掲載しますので、多くの方からの投稿をお待ちしています。(匿名でも可)
◎投稿先 江澤 正広 Eメール:masa-ezawa@carrot.ocn.ne.jp



★こころの豆知識
船橋市 垣田 悦子
 皆さまお元気ですか? 早いものでもう12月。あっという間の一年だったように感じます。平成最後の年末ですので、ウイルスなどに負けずハッピーに締めくくりたいものですね。ということで、今回は目にも良くウイルス対策にもなる一品を紹介します。

   <いわしの炊き込みごはん>    4人分
米・・・・・・・・・2合
水・・・・・・・・・2合分
いわし水煮缶・・・・1缶
生姜・・・・・・・・1かけ
梅干し・・・・・・・中3個
人参・・・・・・・・30g
しめじ・・・・・・・1/3房
エリンギ・・・・・・中1本
酒・・・・・・・・・大さじ1/2
塩・・・・・・・・・小さじ1/2
醤油・・・・・・・・大さじ1/2
万能ねぎ・・・・・・3本


(作り方)
@ お米は研いで、いつもより少ない量の水に浸しておく
A いわし缶は蓋を開け、少しだけ身をほぐし炊飯器に入れる
B 酒、醤油、塩を入れ少しかき混ぜ、水を調整し2合分の水分量にする
C 炊飯器に、粗みじん切りした人参、しめじ、エリンギ、生姜を入れ炊く
D でき上がりに、小口切りした万能ねぎ、梅肉を混ぜ込む

(効能)
 今回は良質なたんぱく質に加え、鉄やカルシウムなどのミネラルやビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富なイワシ缶にしましたが、サバ缶などでも応用できます。イワシ缶に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)には
・視力の改善や維持(DHAは、目の網膜に含まれる)
・ドライアイのリスク低下
EPA(エイコサヘキサエン酸)には
・加齢黄斑変性症のリスク減少などの効能が期待できます。
 また、きのこ類は免疫力を高めてくれますし、梅干しに含まれるクエン酸には、食欲増進、疲労回復、消化促進、殺菌作用、消炎作用、風邪症状の緩和などの効能があるので、風邪かなと思ったら、身体を温め発汗を促す、ねぎ、にんにく、生姜などの香味野菜を活用すると良いでしょう。風邪の時は、たくさんのビタミンCが必要なので、かんきつ類やキウイフルーツなども食べましょうね。
(まとめ)
 風邪とはウイルスや細菌などの感染によって、鼻やのどといった上気道が炎症を起こした状態の総称で、病名ではありません。医学的には風邪症候群(普通感冒)と呼ばれます。インフルエンザもウイルスが原因ですが、風邪に比べて症状が重く流行性が高いため、別格に扱われています。風邪かなと思ったら、消化の良い栄養価の高い食事を摂り、脱水症状にならないように、こまめに水分補給をしてください。
 また、免疫力が高いと病気に対する抵抗力も高まるので、日頃から発酵食品や、抗酸化作用の高い緑黄色野菜や大豆製品など免疫力をアップさせる食品を摂るように心掛けてください。ちなみに、風邪の感染経路は、菌やウイルスに直接触れてうつる接触感染です。それに対しインフルエンザは、くしゃみや咳などを介してうつる飛沫感染です。いずれにしろ予防法は、手洗いやうがい、マスクの着用です。(インフルエンザの場合、ワクチン接種も有効です)
 また、ウイルスは低温、乾燥を好むので、部屋の温度は20〜25℃、湿度は40〜50%を保ちましょう。風邪は引き始めが肝心です。体を動かすと、体内のウイルスが増殖するので、温かくして安静にし、できるだけ体力を消耗しないように心掛けましょう。
 では、次回もお楽しみに!!

★編集後記
 「赤い靴履いてた女の子 異人さんにつれられて行っちゃった」。これは野口雨情作詞の童謡「赤い靴」の歌詞です。私は幼いころ、この中の「異人さん」というところを「ひい爺さん」と聞き間違えて歌っていました。この子はきっとお母さんがいないのだ。だからひい爺さんにひきとられていくんだ。かわいそうにこの子。と悲しげな旋律がよけいにこの女の子の身の上をイメージして、かってに話を作って歌っていました。
 「シャボン玉とんだ 屋根までとんだ」。これも野口雨情の詩です。最近の幼稚園児の話ですが、シャボン玉がとんだら、屋根も一緒にとんでしまったと解釈したそうです。さすが今どきの子。発想がアニメっぽい。
 先日4歳の孫が、昆虫博に行って大きなカブトムシを見てきたといって興奮ぎみに話していました。「ヘラクレスカブトムシっていうんだよ。すっごい力持ちの!」。数日後、私は「この前いってたそのソクラテスカブトムシ、さわれたの?」と聞いてみました。「・・・」孫の反応がありません。きっとクエスチョンマークが頭の上に3つくらい並んでいたことでしょう。でも「ヘラクレス」と「ソクラテス」ってなんか似ていませんか? ただ「ソクラテス」だと力持ちというより賢そうなカブトムシになっちゃいますけど・・。
 最初のが聞き間違い、次が思い違い、最後が記憶違い。この先ますます増えてきそうな3大ミステイク。困った話です。
 中野 早苗



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