第9回 網膜色素変性症患者のつどい
 実施報告


 2008年6月15日支部総会同日開催されました「第9回網膜色素変性症患者のつどい」は、あいにくの小雨模様にかかわらず160名近くの来場がありました。

 各催事コーナーの実施内容及び感想は次の通りです。

 【基調講演】
 基調講演1では、九大病院眼科の池田康博先生から「網膜色素変性に対する遺伝子治療〜臨床応用を目指した取り組み〜」と題したご講演をしていただきました。

 大要は以下のとおりです。

 まず、おさらいの意味でこの病気はどんなものであるかについて簡単な説明がありました。

 次に、この病気の有効な治療法は未だ確立されていないが、幸いに緩やかに進行するという特徴を持った病気なので、残存視覚を生かして早いうちに進行する生活上の障害を軽減するための方法や技術を習得することが大切だと述べられました。
 また、現在この病気について研究の進んでいる、
 @人工網膜
 A再生治療
 B遺伝子治療
の概要を説明されました。
 @について、光を感じることのできない人がいくらかものの動きを感じられる程度ではあるが、既に一部外国では治験が行われている。
 Aについて、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発により、免疫拒絶や倫理面での課題は解決された。
 このことで過剰な期待が生じているが、克服すべき課題もまだまだたくさんあり、有望な治療研究であることには違いないが、短期間で治療法が確立できるのではといった過度の期待は慎んだほうがいい。
 Bについて、九大で研究をしている。症状の進行を抑制する薬を網膜細胞に注入しようとするもので、現在学内での審査があっており、いずれ国の審査が始まる。
 審査期間の短縮には患者からの働きかけも効果があり是非声を上げてほしい。
 数年先には20人の方に治験をできるようにと準備を進めているところです。
 先月参加したアメリカでの学会発表では信じられないような効果があったとの研究発表があり、会場が騒然となる場面がありました。
 私も皆さん方の期待に応えることができるよう研究に励みますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

 質疑では、
 「白内障の手術をすべきか否か悩んでいるが、ご意見を。」
 「先日NHKテレビで細胞治療についての報道があっていたが、どのようにお考えになるか。」
との質問が出されました。

 引き続き、福岡教育大の氏間和仁先生から「パソコンの学習と夢の実現」と題したご講演をいただきました。

 大要は以下のとおりです。

 視覚障害者のコミュニケーションの道具として音声読み上げソフト=「スクリーンリーダー」を活用したパソコン利用があります。
 関わった二つの事例から、痛感したことは次のようなことでした。
 視覚障害者の周辺にはパソコンを操作でき、ある程度の知識を持った方、なかんずく家族がおられます。
 そのような障害者の身近におられる方に「スクリーンリーダー」についての理解をしていただき、支援スキルを習得していただけるならばもっともっと多くの視覚障害者がこの便利な道具を使って、それぞれが持っている夢の実現に挑戦できるようになると思います。
 また、マニア的なスキルに長けているからといって必ずしも立派なインストラクターではない。
 学ぶ人の状況を理解し、インストラクターとしての立場をわきまえて障害者に接して欲しい。
 そういう意味では、視覚障害者同士が教え、学び合うという視覚障害者のパソコン文化は独特のもので、誇っていいものではないかと思っています。
(レポート 松延)

 【医療相談】
 相談者数 8名
 九大病院池田先生、村上先生に相談受けていただきました。

 【障害年金相談】
 相談者数 6名
 タートルの会障害年金相談担当の荒木様に相談受付していただきました。

 【生活相談】
 相談者数 3名
 福岡市立心身障害福祉センター宮崎係長に相談受付していただきました。

 【パソコン体験会】
 午前7時40分に自宅をでました。午後から崩れるという天気予報ははずれて、本格的な雨・・・「どげんしようか、こげん天気が悪かったら皆、参加しにくかばい」天気と同様に暗い気持ちで会場に入りました。
 ところが、ところがでななんと、53名の来場者がありました。
 たぶん、過去、最多来場者数だと思います。
 また、例年になく、ボランティアの方やヘルパーの方も多かったように思います。
 少しずつですが音声パソコンが普及しはじめている、あるいは、興味を持たれはじめたのだと感じています。
 それでも、普及率はまだまだです。
 来場された方も、
「パソコンって晴眼の方でも難しいのに、視覚障がい者が使用するのって大変でしょ?」
というのが多くの方の意見でした。
 確かに晴眼者が操作するよりちょっとだけ手間が要りますし、覚えなければいけない事もあります。
 ですがその努力を差し引いてもあまりある物をパソコンが与えてくれます。
 実際に音声パソコンに始めて接せられて簡単に新聞が読めるんだと知って驚かれた方がたくさんいらっしゃいました。
 自力で自分だけのオリジナルの音楽CDが作成出来る事にも驚かれていました。
 音声パソコンは私達視覚障がい者の世界を必ず広げてくれます。
 必ずQOLを向上させてくれます。
 今後とも、お一人でも多くの方にこの事を伝えて行きたいと思います。
(レポート 明治)

【福祉機器展】
 来場者 延べ約150名
 今年も昨年同様11社の出展があり、かなりの盛況だった様に思います。
 この時期多くの支部が同じような催事を行っており、出展依頼がダブッタ業者さんもあった様ですが、早くから出展依頼をしていた当支部を優先に出展したとの声も聞きました。

 会場の募金箱には、活動支援金23000円ありました。
 有難うございました。


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