あぁるぴぃ広島 創刊号


■会員の声■

★自己紹介 安芸郡府中町 Sさん

46歳の会社員です。妻と高3・高1・小6の子供がいます。
今から3年前、どうも目がかすむので、かすみ目止めの 目薬をもらおうと思い 軽い気持ちで眼科に行ったところ、RPと診断されました。 高3くらいから、夜見ずら いなと感じていましたが、こればかりは人と比較する わけにいかず、いわゆるトリメ だろうと思っていました。
最近では注意していますが、就職したての頃は、 外では人 や自転車、屋内ではごみ箱によくぶつかり、 先輩や上司から少しそそっかしいと言 われていて、自分でもそうなんだと思っていました。
眼科には中1の頃、乱視と近視 で通い、眼鏡を作りましたが、以降は1度も行っていません。
この病気を告知され た頃は、矯正視カで両眼0.7〜0.8位ありましたので、 自動車の運転も差し障り なくやっていましたし、日常生活は何の不自由も 感じていませんでした。しかし・年 々白内障が進み左目0.2、右目0.4で、最近では 遮光眼鏡をしていても眩しく感 じています。職場は情報サービス業をやっている 中堅地元企業で、22年勤めてい ます。会社にはRPのことは伝えており、当時外出が 多い営業中心だった職務を、 同じ部門のシステム設計やユーザ保守という社内中心の 職務に変えてもらいまし た。幸いにして大型コンピュータは入社当初から、 パソコンは10年程前から使って いましたので、コンピュータに対するアレルギーは 全くありません。また、会社の机 の上にはパソコンに加え、2年程前に町に助成申請し 購入した、白黒反転ユニット 付きの拡大読書器も所狭しと置いています。
パソコンは自宅と会社ともに、画面の 背景が黒くて眩しくないハイコントラスト黒(大きいフォント)で使っています。それ に、ご存知の方も多いと思いますが、チュウチュウマウス32と いうソフトを入れてお り、マウスポインタがさっき動かした場所へ勝手に 移動してくれるので・Excelや Wordを使うときには重宝しています。
今やパソコンは仕事をする上でなくてはなら ない存在ですし、むしろ拡大読書器で書類を見るよりは 楽に見ることが出来ます。
最後になりましたが、今年の2月に広島支部が開設され、 加えて会報が創刊さ れるということで、私もいろいろと期待しています。 RPであることの悩み、例えば将 来に対する不安は共通の悩みではないかと思います。
私の場合、職場環境は良い 方だと思いますが、もっと見えにくくなったとき、 今の職場にいられるだろうかと 不安です。障書者を受け入れてくれる転職先は近郊に あるのだろうかとか・転職し て収入が激減したとき障害者年金はどうなっているの だろうかとか、切実な悩みを 持っています。また、白内障の手術は通勤が困難になる くらい見えなくなって受け ようと思っていますが、手術でどの程度回復するだろう かとか、手術である程度見 るようになってもRPそのものが今後どの程度進むの だろうかなどの心配もあります。こんな悩みや心配に対して、意見やアドバイスなど お互いの情報交換ができれ ばいいなと期待しています。
★パソコンとの出会い   深安郡神辺町 Mさん

私が、パソコンと出会ったのは、昭和60年前後でした。
友人の紹介により視覚障害者日常生活用具展示会に 出向いて、一番の驚きは、 こんなにも数多くの生活用具があるとは思いもしま せんでした。そんな中、音声ワ ープロコーナーがあり、私はこの音声ワープロに とても興味を持ち、当社の方に 説明を受けながら、キーボードをたたかせて頂きました。
こんなに便利よく使える機 器があるとは、知りませんでした。 数年後、私もAOK(6点入カシステム)を購入 し、毎日、悪戦苦闘をしながらキーボードをたたく 日々が続きました。安くないパソ コンであり、女房や子どもが、いつまで続くのかと 親子話を耳にし、これは、頑張る しかないと自分に言い聞かせる毎日でした。
1ヶ月、2ヶ月が過ぎ、本当に使えるよ うになるのだろうかと自問自答しながら、悔やんだり、 嘆いたりする日々が数ヶ月続 き、幾度かキーボードをたたき壊してしまおうかと思う ことの繰り返しでした。壊すこ とは簡単ですが、このワープロは視覚障害者用に 開発された物ではないか、あせ らず、急がず、時間をかけていつまでも挑戦しようと 心に誓い、現在に至っておりま す。このワープロシステムに出会えた事を心より 感謝しています。キーボードよ、あ りがとう。ありがとう、ありがとう。感謝、感謝、感謝です。


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