あぁるぴぃ広島 28号


■巻頭言■

 この7年を振り返って 〜やはり仲間づくり〜
                   支部長 佐藤 行伸(福山市)
 2001年(平成13年)2月に15番目となる支部創設以来、7年が経過しました。
 今まで、本会の目的のひとつであるQOL(人生の質)の向上を柱に情報の共有に努めながら、活動してきました。
医療講演会をはじめ、点字、白杖歩行、年金ほかの福祉制度の講演会。三次市での鵜飼見学やヤマメ釣り、福山市での漕艇(ボート)体験会、呉市での自衛艦・三宅酒造見学ほかレクレーションも行ってきました。
 2004年(平成16年)には広島(福山市)で、本部の第1回の代議員会・全国大会を開催しました。
 支部行事での交流を通じ、「ノンバーズ音楽隊」「あらもり祭(さい)」の音楽グループが誕生しました。「視覚障害者の音楽発表会」も今回で第4回を迎えます。
スポーツでは「視覚ハンディキャップテニス」のグループも産声をあげそうです。
 身近にある他の視覚障害者団体との交流も生まれています。
広島市には視覚障害者協会、広島弱視問題研究会、カナリア会、視覚障害者の自立をすすめる会ほかの団体があります。
福山市にも視覚障害者協会があります。
このような身近な視覚障害者団体に入会し、そちらでも活動の中心を担い、交流を深めている会員もいます。
 また、聞くところによると広島市には4月に広島市総合リハビリテーションセンターが開設されたとのことです。
ぜひとも、見学の機会を持ちたいと思います。
福山市では福山市視覚障害者地域活動支援センターが始動しました。
点字、白杖歩行、音声パソコン、料理ほかの日常生活訓練など、神戸・大阪・京都など遠方で宿泊・入寮をしなければ受けることができなかった視覚障害リハビリテーションが身近で容易なものになりました。
 支援者についていえば、ライオンズクラブとの連携は皆無ですが、ボランティアグループとの連携が図られ、誘導・支部会報の音訳・料理指導ほか、様々な形で、ご支援をいただいています。
ボランティアさんの声は2006年度に発行した支部会報に「ボランティア通信」として掲載しました。
本会のもう一つの目的である「治療法の確立」については、昨今IPS細胞、ES細胞という万能細胞の研究がマスコミを賑やかしています。
遺伝子治療・人口網膜の研究も進んでいます。 
 本部会報を通じ、皆さんもご承知のとおり、3月15日(土)NPO 網膜変性研究基金が設立されました。
 その設立趣旨書の末記部分には
「研究基金への賛助を高めていくため、日本網膜色素変性症協会から、治療法研究基金を分離し、官公庁、公益法人、民間財団や企業はもとより、広く一人でも多くの市民との連携、協同を図りやすくするため、特定非営利活動法人網膜変性研究基金を設立し、
1.従来から行ってきた基金募集事業、研究への支援事業をより強力に推進する。
2.わが国の研究者の研究が順調に進捗(しんちょく)するよう、より高度な情報が集積、蓄積され、そしてそれらが容易に活用できるような環境作りを推進する。(欧米では既に整備されつつある国立眼研究所(ナショナル・アイ・センター)の創設の働きかけ等)
3.長期的なテーマになるであろう疾患を引き起こす悪性遺伝子の解析などへの強力と支援を行う。
等を推進していきます。
加えて、網膜色素変性症及び難治性の他の網膜変性疾患に、一人孤独に悩み、悶々(もんもん)とした生活を送る患者や家族が皆無になることを願い、迅速かつ正確な医療情報を発信する等、社会啓発にも尽力していきます。」
と記載されています。
 本年の第8回総会では第6号議案として広島県支部のNPO基金への団体加入のご提案をしています。
 私は今から10年くらい前、PTA新聞の担当をしていました。
年度末の広報に掲載した卒業する子どもたちの自画像の似顔絵紙面に「仲間とともに」というキャッチフレーズをつけたのを改めて思い出しました。
 総会に多くの会員の皆さんのご出席をいただき、お知恵をいただくなかで、更なる支部の発展を切望しています。

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