巻頭言

「共に生きていきたい」    府中市  岡田 良子






私は、JRPSに入会して3年です。
JRPSの会合に出席する度に、みなさんが自信と誇りに満ちていらっしゃると感じます。
それは、みなさんのたゆまぬ努力に裏うちされているからだと思います。
そして、困っていることなどの発言があると、必ず体験に基づいたアドバイスがあります。
本当にすごいなあと思います。
どのようにして、ここまで歩んでこられたのか、お一人おひとりの歴史は、世界でひとつしかない貴重で、輝かしい歴史です。
そこには、障がいを克服するという意味だけでなく、人としてどう生きるか、何を大切に考えるかという命題が根底にいきづき、時には苦しくもあり、また大きな喜びもあったと思います。
会合のなかでそんな体験談を聞いて、これからの励みにしたいと考えています。
そして、今も抱える不安や苦悩に、どのように向き合うべきか、少しずつ問いかけていけるのではないかと思っています。
私の人生のテーマの一つは、「共に生きる」ということです。
私は、退職後、ボランティア活動に参加してきました。
障がいを持っておられる方々と一緒に、さをり織り等をするサロンと公民館活動です。
ボランティアに取り組むにあたり、視覚に障がいがあることで躊躇することはありませんでした。
むしろ視覚に障がいがあるからこそのボランティアです。
なぜなら、ボランティアは、まさに人のなかに入るということです。
聞いたり、助け合ったり、学び合ったり、共に力をあわせて生きる場です。
14年のボランティアで学んだことは、一人ひとりの個性を大切にしあうと、互いに分かり合い、自己表現も豊かになり、充実感とともに、意欲も湧いてくるということです。
ボランティア活動のなかで、視覚の障がいで困ることはあまりありませんでした。
みなさんの自然な支えがあったからです。
障がいを理解していただき、まるごとの私とつきあっていただいたことを感謝しています。
そして、共に生きることで分かち合えたものの意義はすばらしいと感じています。
JRPSも、開かれた会として、さらに多くの仲間と連携しながら、共に活動の輪が広がるよう願っています。

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