質問8 |
<回答>(回答者:埼玉医科大学眼科助教授・村山 耕一郎 先生)
網膜色素変性の原因遺伝子は多種多様にわたっていますが、その遺伝子に組み込まれた誤った情報によって、正常とは異なるタンパクなどの物質ができます。例えばロドプシン遺伝子に異常があった場合では、構造が僅かに異なるロドプシンができ、それが原因で変性が進行します。このように正常とは異なる原因の物質が存在し、これらは遺伝子の異常によって生じます。そして網膜変性の進行過程についても、遺伝子研究とともに、多くの研究者が取り組んでいます。
クロイツェルフェルト・ヤコブ病は大変興味深い疾患です。その理由はタンパクの1種である異常プリオンの増加、蓄積が遺伝子の変化によって生じるのではなく、異常プリオンの存在が原因で起こってくるからです。そして異常プリオンが感染の原因となる点も注目されます。網膜色素変性では現時点では網膜に関連した遺伝子上の異常が見つかることが多く、プリオンのような感染力のある物質が関係している可能性は低いと思います。