平成29年度「障害のある人の防災に関わる研修会」に参加して

益田地区脊髄小脳変性症(せきずいしょうのうへんせいしょう)・
多系統萎縮症(たけいとういしゅくしょう)患者・家族会「ひとまろ会」

水上 真一(みずかみ しんいち)

平成29年6月17日JRPS山陰主催の「障害のある人の防災に関わる研修会」に参加させていただきました。思いつくまま研修後感じたことを述べます。

  1. 災害に直面した医師(難病の医療に関する会議から)の発言を思い出しました:「交通が遮断しているときは、行政を頼ることは困難なことが多い。避難については地域(町内会など)頼ることが大切。災害時に勇気を出して助けを求めること、平素からの関係づくりも 大切であること」など。
  2. ある地域で車いすの生活をしている難病患者が、災害時の登録をしていないことがわかり早速、保健所が間にたって登録を済ませることができたが、その際患者を介護している娘さんが、「難病者であることを地域に知られたくない」という気持ちがつよいことを聞きました。地域から理解してもらえるとどんなに心強いでしょうか。さらに双方の交流・研修会が広まり支援の輪が広がることを望みます。
  3. 最近の災害報道について思うことがあります。弱者の救助について、消防・警察・自衛隊による献身的な行動には頭の下がる思いがあります。その報道がほとんどで、災害時、地域の人の協力で、障がい者の移動を助けた報道が少ない。行政の力によって障がい者の移動を支援できる数には限りがあります。地域として移動の支援に取り組んだ事例をもっと紹介し啓発につなげてほしいと思いました。


【アンケートの回答の中から】

6月17日に益田市で防災研修会を行った時に、参加のみなさんにアンケートのお願いをしました。参加をされた方から以下のような感想をいただきました。

民生委員の方から
「視覚障がい者の方の名簿が行政から出ない」との意見から…
民生委員の立場から担当地区の方の状況を確実に把握につとめています。市からいただく「住民台帳」を基に訪問しながら、高齢者の状況・同居者の健康状態など話しの中から伝えてもらい、私なりにマル秘の書類を作っています。
障がいの有無などについては、情報として出てこないことも多いので「おせっかいおばさん・おじさん」のお願いに回っているこの頃です。ご近所の力を強くすること、本人と私とのパイプを太くすることをしています。(なかなか難しいので悩んでいますが…)
実際に避難所におられた時の対応は市の方からは全くなくて地域にまかせきりになっています。私の地区でも自主防災組織をたちあげようとしていますが具体的な内容が全く出てきません。民生委員の立場として要求されるのは避難住民の確認だけです。障がいをおもちの方の事をもっと深く考えてほしいと願うばかりです。
民生児童委員の方から
視覚障がいは、おひとりおひとり違うのでその方に合った対応が必要であることが分かり、大変参考になりました。今後の活動に役立てたいと思っています。
保健師の方から
今回の研修で、災害の際に気をつける事、障害を持つ人への心配りを学ぶことができました。貴重な機会をありがとうございました。


視覚障害者に災害対策指南、益田で防災研修会  山陰中央新報 平成29年6月18日の記事より

視覚障害者やその家族、ボランティアらを対象にした防災研修会が17日、益田市駅前町の益田駅前ビルEAGA(いいが)で開かれ、東日本大震災の被災地支援に当たった視覚障害者団体の役員が、災害への備えの必要性について話した。

視野狭窄(しやきょうさく)や視力悪化を招く難病・網膜色素変性症の患者たちでつくる山陰網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)協会(安部利一(あべ りいち)会長、70人)が出水期を前に初めて企画。公益社団法人日本網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)協会理事の白崎正彦(しろさき まさひこ)さん(70)=横浜市在住=が講師を務め、会員やボランティアら約50人が聴いた。

「東日本大震災の被災地支援から思うこと」と題した講演で白崎(しろさき)さんは、震災発生後の盛岡市で、視覚障害者に情報を提供する拠点開設をサポートするなど障害者に寄り添った経験から「一緒に逃げてくれる人を探し、頼んでおくこと」と強調。家族と同居でも、1人の時に被災する可能性があることから、事前に近所の人へ避難の援助を頼んでおくのが望ましいとした。

安部(あべ)会長(78)=益田市飯田町(いいだちょう)=は「日頃の備えが肝心ということが、改めて確認できた」と意義を話した。

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