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☆ムーミンママの山登り☆

〜〜立山に行ってきました〜〜

H19年9月

ー1日目ー

21日の午後、福山から主人が帰ってきて、夕方私と次女を乗せ、自宅を出発。
途中長女を拾って高速道路を立山に向かいます。
多賀のSAで夕食をとり、小矢部川(おやべがわ)のSAで仮眠をとります。

ー2日目ー

朝4時半頃に立山駅に着いたらもう駐車場は車がいっぱい。
外は結構寒い、車の中で着替えをして、登山靴をはき、ザックを背負って出発です。
6時前の館山駅は人でいっぱい、切符売り場に並びます。
6時50分の臨時便のケーブルに乗ることができました。
ケーブルで立山駅から美女平に着き、次はトロリーバスで室堂(むろどう)まで50分です。
私の白杖を見つけた駅員さんが、「こっちへ」って連れていってくれて、一番はじめにバスに載せてくれたので、私たち家族は一番景色のよく見える前の席に着くことができました。ラッキー!

8時過ぎに室堂(むろどう)に着きました。
天気もまずまず。広々とした山の景色と澄んだ空気がいい気持ちです。
白杖をしまって、このあいだ買った白い花柄ストックに持ち替えます。
そこから、一の越(いちのこし)まで緩やかな山道を歩きます。
ゆるやか、といっても所々石段もあり、主人と娘二人が交代で私の手引きをしてくれます。
一時間少しで一の越に着きました。
ここで、運がよければ 後ろ立山連峰が見えるんですが・・・
残念ながら少し霧がでてきました。
うっすらと山並みが見えているようですが・・・私にはよく見えません。
ここから、雄山の山頂まではゴロゴロ道になるので、主人と長女が二人で登り、私と次女は待機です。
たくさんの人が次々に登って行きます。
待っているとだんだん寒くなってきました。
気温は18度、ザックの中からフリースやシャツをだして、着込んでもまだ寒い。
次女に「カップヌードル食べよう」って一の越の山小屋で買ってきてもらいました。
お湯をいれてもらって、300円也。山の上のカップヌードルは美味しかったです。
すーっと霧が晴れて「あ、富士山!」って言ってる人もいますが、う〜〜ん、私にはやっぱり見えないなぁ。
2時間半ほどして、主人と長女は半そでTシャツで汗びっしょりで降りてきました。
二人も山頂でカップヌードルを食べたそうです。
山頂には雄山神社があり、巫女(みこ)さんがカップヌードルにお湯を入れてくれて「500円お納めください。」って言われたそうです(^^;)

一の越からもと来た道を戻ります。
やっぱり、下りは苦手です。
小さな段差ですが、境目が見えないのでゆっくり、ゆっくり、左手で主人や娘のひじを持ったり、ザックのひもをもったり、右手のストックで段差を確認しながら、一歩ずつ下ります。

室堂ターミナルの前までもどり、ちょっと休憩。
今夜のお宿、"日本一高所の温泉、みくりが池温泉”に向かいます。

ゆるやかな坂道を登り、下り、また石段がつづきます。
後から足音が聞こえたら立ち止まって 先に行ってもらいます。

途中で硫黄のにおいがしてきました。
「あーーー、温泉卵が食べたくなった」と長女。(笑)

2時半ころにみくりが池温泉に着きました。
ここは半分山小屋です。
夕食は5時半、カップヌードルだけしか食べてないけど、おなかを空かせて待つことにしました。

長女が「温泉卵があった!」って買ってきました。
"えんまさまの黒たまご・・・ひとつ食べればあなたの罪がひとつ消える。かも”って袋に書いてあります。
中からほんとに真っ黒なたまごがでてきました。
でも、手に持っても手が黒くならない。殻をむいたら中は白いゆでたまごでした。
食べるとふっと硫黄のにおいがしています。
これを食べさせたい人の顔がいくつか浮かびましたが(笑)・・・
残念!本日中にお召し上がりください。・・・なので、あきらめました。

夕食の前にお風呂です。
ちょっと熱いけど、お肌つるつるのいいお湯です。
汗を流して、疲れた足をマッサージです。明日もガンバレ!

今夜は満員で夕食も3回にわけてあるそうです。
私たちは早く着いてたので一番目です。
馬刺し、白えびのおつくり、昆布じめ白えびの唐揚げ、など、珍しい料理がならびます。
(ここは半分 旅館です)

夕食のあと、しばらくして、もう一度温泉に入りました。

お風呂から帰ってきたら、もう主人は寝ています。
外は雨が降ってきました。
雨の音と、主人のいびき・・・
まあ、昨日あんまり寝てないから、眠れるでしょう(^^;

ー3日目ー

朝、5時前から主人はごそごそしています。
雨もやんだようです。部屋の外もパタパタと人のスリッパの音がしています。
山の朝は速いです。
主人はもうお風呂に行って帰ってきたようです。
娘達を起こして、私たちもお風呂に行きます。

ちょっと寒いのでフリースを着ていきます。
誰もいません、お湯の温度は昨日より低くて丁度いい加減。
い〜い気持ちです (^O^)

朝ごはんはバイキングです。私はお盆を持って娘達にはさまれて進みます。
「○○いる?△△いる?」に「うん、うん」って言ってたらお盆がいっぱいになりました。(笑)

今日は次女が主人と山登りです。
長女は私とゆっくり地獄巡りです。

ザックを背負った二人に「行ってらっしゃーーい。」
ここのお宿にはすてきな喫茶室もあります。
チェックアウトしてから喫茶室でコーヒーを飲みました。
ここの水道からは立山のおいしい水がでてくるので、コーヒーもとっても美味しい(^O^)

今夜のお宿は、ここから一時間ほど下ったところにある 雷鳥沢ヒュッテです。
先にそっちに荷物を持って行って身軽になって散策しよう。と私たちも出発です。

お天気も良く、人もいっぱい。
観光ガイドさんが みくりが池温泉の前で、「ここが日本一高い温泉です。」って言ってから「あっ!!値段ではなく、高い所にある温泉です。!」って慌てて言い直してました(笑)

また、ゆるやかな石段を一歩ずつ降りて行きます。
途中で人がいっぱい立ち止まって写真を撮ってます。
「雷鳥がいる!」長女もカメラを出して写してます。
じーーっと見ると はい松の傍でなんか茶色いものが揺れてます。
「あれかなぁ??」なんとなく見えたかな?

どんどん下って行くと、どんどん硫黄のにおいが強くなってきます。
石段を下り終わったところで、地獄の始まりです。
あちこちからシューシューとガスが噴出しています。
硫黄が噴出して黄色い柱もあると娘が説明してくれました。
このあたりは段差はないけど、石畳でところどころ溝もあるので、
注意して歩きます。
シューシュー音が大きくなってるところは"早く通ってください”と書いてあります。タオルで口と鼻を押さえて早く歩きます。
湯の華がいっぱい降り積もって小さな雪山になっているところもあります。
道の端にもボコボコと水が噴きだしています。さわってみたら、熱い。
温泉でした。

地獄が終わって右手に山小屋が見えてきました。
左のほうには赤や青や黄色のテントがいっぱい。

まだ10時半くらいだったけど、もう部屋の掃除もできてる、と部屋に入れてくれました。
荷物を降ろしてちょっと休憩。

重いザックを部屋に置いて、身軽になって出かけます。
雷鳥沢ヒュッテをでて、地獄のほうには戻らずに進みます。
ここからまた上り坂です。ぐるっと回ってみくりが池、室堂ターミナルのほうに続く道です。
こちらの道も随分整備された山道ですが、さっきの道よりも段差が大きく不規則です。荷物がないので楽チンです。

途中広場が2箇所くらいあってベンチもあるので、球形。
汗をかいた顔に風がさわやかです。
空と、山と、白い湯気がモクモクしている地獄のあたりも見えます。

いろいろな花が咲いています。
みやまりんどう、立山りんどう、チングルマ、ななかまども赤い実をつけています。
はっぱの上に直径5mmくらいの白い実?がついたのがあります。
点々と実がついてて、とってもかわいい。
その実が、ピンクのや、青紫のもあるようです。
長女は一つずつ写真を撮りながら私に説明してくれます。

ところどころに池もあります。
みくりが池には山がきれいに写って見えているそうです。
りんどう池は緑色、水が透き通って底が見えてる。って。
血の池は酸化鉄で赤くなっています。(これは少し赤く見えました)

丁度12時くらいにみくりが池温泉の近くに着たので、お昼ごはんはあの喫茶室で食べることにしました。
ミックスピザとチーズケーキとコーヒーを頼みます。
「12時半に出来立ての黒たまごくるって。」と、長女。
背負子に黒たまごをいっぱい積んだおじさんが地獄から登ってきました(笑)
出来立ての黒たまごはぬくぬくで美味しかったです。
これで、私の罪は2つ消えた。かも・・・(笑)

一時にみくりが池温泉を出て、朝と同じ道を下ります。
荷物がないので周りの景色を楽しみながら降りていきます。
あに濁点をつけたような声が聞こえてきました。
雷鳥の声です。近くにいるようですが・・・娘にも姿は見えません。

また地獄を通って行きます。
朝よりもシューシューの音が大きく、
噴出しているところもお湯しぶきが飛んできます。
2時くらいに雷鳥沢ヒュッテに着きました。
もう、主人と次女は着いてて、温泉も入ったそうです。

二人は剱御前(つるぎごぜ)まで登ったそうです。
剱御前小屋の前はロけ隊がいて、2年後のロードショーの撮影中だったとか。
新田次郎の原作で「剱岳・点の記」という映画だそうです。
ロケ隊もそこに泊まっているのか、今夜の剱御前小屋は布団一枚に3人だったそうです。(-_-;)お気の毒さま。。。

私たちも温泉に入ります。
ここは内湯と外湯(最近できたそうです。)があって、次女はさっき、内湯に入ったので今度は外湯に入りました。
外湯・・・と言っても露天ではありません、建物の外に小さな子やを作ったものですでも、お湯は源泉かけ流し、・・・熱くて、入れません(*_*)
他の人がいなかったので3人でキャーキャー言いながら水をいれたり、かき混ぜたり・・・
やっと入れました。。乳白色の、いーいお湯です(^^;

温泉であったまって、服をきて外にでました。
前から来たおじさんが「あっ!」って???・。
おじさんが行き過ぎてから、娘達はブーイングです。
なんと、おじさんはタオル一枚腰に巻いただけで内湯から外湯に行こうとしていたのでした(^^;
まぁ、内湯に入って、また服着て外湯に移動は面倒ですけどね(笑)
旅館ならゆかたもあるでしょうが、ここは山小屋です。

晩御飯まで時間があるので、娘達は談話室で漫画を読んでます。
外のテラスも談話室も人がいっぱい。今日も満員です。
でも、ここは布団一枚に一人で眠れます。
あ〜〜良かった。

ここの夕食は特に珍しい物はなかったけど、肉じゃが、カレースープ、納豆とオクラのあえもの、さしみの昆布締め、
山菜の胡麻和えなど・・・
ご飯に良く合う美味しいお料理でした。

夕食を終えて部屋に戻ろうと談話室の前を通ったらストーブが赤々とついていました。外は10度くらいだそうです。

寝る前にもう一度お風呂です。
もう外はマックラなので内湯に行きました。
外湯より、お湯はサラッとしていますが、こっちもお肌ツルツルのいいお湯です。

明日は7時40分発の一番バスに乗って帰るので、今夜は早く寝ます。

ー4日目ー

朝、もう一度お風呂に入りたかったので、5字に起きました。
外はマックラ、寒いです。

フリースを着て、お風呂にむかいます。
まず内湯から入ります。
湯船につかると空がしらじらと明けてきました。
窓から山並が見えます。グレーの空と黒い大きな山を見てるとボーっと このまま 眺めていたくなります。

でも、あまり時間がありません。
体があたたまったので、今度は外湯に移動です。
もちろん、服を着て移動です。(笑)

先に誰かが入って水でうめててくれたようで、今朝は丁度良い湯加減です。
窓が半分開いてるので、熱いお湯と冷たい空気がとっても気持ちいい(^O^)

お風呂から出たら、「朝ごはんの用意ができてます。」ってお兄さんが言ってます。

朝ごはんを食べて、準備をして、6字50分に出発です。
地獄周りで帰った方が 段差が少ないので左の方に進みます。

朝もやの中、山並の間から朝日が差し込んできて、広い地獄一帯がキラキラ光って見えます。
冷たい空気が心地いい。

朝6時まではガスの噴出が多いので、通行禁止だそうです。
途中で朝もやとガスがまじって、5,6メーターくらい先が見えなくなってきました。
みんな私と一緒?になりました(笑)

左に登りの石段が見えてきました。

登りは得意です。
みんなと同じペースで登っていきます。

みくりが池温泉をすぎ、室堂ターミナルに7時30分に着きました。
バス乗り場には人がいっぱい並んでいます。
今度は私の白杖には気づいてもらえなかったようで、列の一番後ろに並びます。・・・世の中そううまくはいきません(笑)

また、バスとケーブルを乗り継いで立山駅に到着。

駅を出て、喫茶店でザックをおろして コーヒータイムです。
テレビで「福田総理・・・」
「そうか、福田さんになったんや〜〜」
山から降りた浦島太郎?になってた私たちでした(笑)

車に戻り、岐路に着きます。
しばらくすると雨が降ってきました。
良かった〜〜

今回のお天気は、山の温泉に行きたい母の願いを聞いて、単身赴任で一人で福山にいる父と一緒に山に登った、二人のやさしい娘に立山の神様がほほえんでくれたのでしょう。
ん???神様でなく、閻魔さま?だったかも?

おまけ・・・

氷見のSAで"ますの寿司”を買いました。
新製品で、ますと寿司飯の間にいくらが入ってるのを買ったのですが、いくらがプチプチと、とっても美味しかったです。(^O^)

これで、3泊4日の立山の旅は終わりです。
最後までお付き合いくださったみなさま、ありがとうございました。m(__)m