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「Sさんへ」

K.I


 Sさんへ、お会いした事はありませんが、こちらこそ宜しくお願いします。まず、伝音性難聴についてですが、近年の医療の進歩は目覚しく、治療法は確立されているそうです。通常、聴力障害の診断は純音聴力検査が汎用され、伝音性、感音性、混合性難聴に分類されます。Sさんの素朴な疑問、たしかに伝音性難聴はRPの人にはかからないという事はないはずですから、いなくてはおかしいですよね?でも、先程も申したように治療法は確立されています。又、補聴器の使用により聴力障害は、ほぼ完全に補うことが出来ます。感音性難聴については、聴力レベル以外に聞き分ける力といいますか、会話理解力、専門的に言えば、語音明瞭度が問題となってきます。明瞭度の悪い方は明瞭度のよい方に比べて、より軽い難聴であっても、会話理解力は落ちることも当然あります(医学書からの聞きかじりなんですけどね)。私などは、70dB(デシベル)でも講演などは、補聴器を使っても半分も聞き取れませんから、感音性が強いというか明瞭度が悪いのかなと思ったりします。アイヤ会の方でも補聴器を使用すると話がよく聞こえるという方は意外と多いですよ。もちろん、私同様補聴器を使ってもよく聞こえない。長時間補聴器を使っていると却って耳が遠くなるという方もおられます。

 RP同様、聴覚障害も個人差が大きいと感じました。

その人によく合う補聴器でも他の人には全く合わないということも考えられます。最近は、デジタル式の補聴器も出ています。音質はいいと思いますが、高価です。私の知っているのは2つで50万円相当します。でも、試聴したことがないので、何とも言えません。

 私の場合、テレビをイヤホーンで聞いても歌などは歌詞が分からないし、バラエティー番組もよく聞きとれませんから、補聴器のメーカーとか性能には、あまり拘りません。補聴器の性能に問題があるのではなく、私の聴覚に問題があるのですから、適当な所で妥協しています。ちなみに、私の補聴器(リオネット社)はオーダーメイドで挿耳型(2つ)です。

 補装具の申請ですが、まず、あたり前ですが、聴覚障害者手帳を持っている事が前提です。補聴器の種類については、申請した人の聴覚によるそうです。検査などを受けて、判定する人の判断で耳かけ型か挿耳型(耳穴式)を決めるとのこと。その場合、聴力レベル(dB)よりも会話理解能力又は語音明瞭度(こういう言葉はあまり使われませんが)の程度によると思います。文面ではSさんはカナール式の補聴器をお持ちのようですから、どなたが、申請されるのかよく分かりませんが、実際のところ、申請してみないことには分からないと思います。申請するとそのうち、メーカーの方と接触する機会がありますので、その時に相談されては如何でしょうか?補聴器のことはメーカーの方でないと分からないと思いますので。それから、自己負担金については、本人および同居人の前年度の収入によって大きく異なります。

 Sさん、少しはお役に立てたでしょうか?他の会員の方も意識して書いたので長くなってしまいました。足りないところは他の方の情報で補って下さい。アイヤ会の皆さん、御挨拶が遅れましたが、毎回投稿しようと思っていますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。


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