あぁるぴぃJRPSちば会報131号


■ 活動報告
★「網膜色素変性に対する治療法研究の現状」講演内容
【講演日時】令和3年6月27日(日)14時〜15時30分
【講  師】千葉大学医学部附属病院 三浦 玄(みうら げん)先生
【講演内容】
 今日は、網膜色素変性症の治療法の研究が今世界でどの程度行われているかをお伝えしたい。
 糖尿病網膜症、緑内障、加齢黄斑変性症、網膜色素変性症(以降RPという)が日本における視覚障害の4大疾患である。そのうちRPの患者数は0.7%と少ないが、神経保護の面からの研究論文数は全体の16%を占める。RPは希少疾患であるが、このように患者数に比べて研究者数は比較的多いという現状がある。

●薬物やサプリメント
@アダプチノール
 現在国内で処方可能な唯一のRPに対する内服薬である。主成分のヘレニエンは視細胞に働き、一時的に視野や暗順応を改善する効果があるといわれているが、根拠となる報告は1950年代のものであるため、実際の効果は不明である。しかし長年愛用している方もいるため、千葉大では希望があれば処方している。
AビタミンA
 角膜や網膜の保護に関係しており、不足するとドライアイや暗順応障害(鳥目)を引き起こす。
 1993年にRP患者601人にビタミンAを長期間投与したところRPの進行速度が明らかに遅くなったという報告があった。2018年には、平均9歳の小児に5年間ビタミンAを投与したところ、進行速度が有意に遅くなるとの結果が出た。基本的には効果があるとの報告が多く、いずれの場合も重篤な副作用は報告されていない。
 ビタミンAは脂溶性であるため、過剰摂取すると体内に蓄積され、頭痛、皮膚障害、脱毛、筋肉痛、肝臓の障害、胎児の奇形、高齢者の骨折等の原因となることがある。また、ABCA4変異を有する患者(常染色体劣性遺伝のRPやシュタルガルト病という網膜変性疾患)に投与すると副作用を起こしやすいという報告もあるので、摂取には注意が必要である。
Bドコサヘキサエン酸(DHA)
 青魚や一部の肉に含まれている高度不飽和脂肪酸。視細胞の分化や変性を抑える遺伝子の発現に関与していると言われている。DHAをRP患者に投与した研究はいくつか行われているが、進行の抑制に効果があったという報告とあまり変わらなかったという報告が混在している。重篤な副作用の報告はない。
Cニルバジピン
 血管を緩めて高血圧を治療する薬。2011年に弘前大学の中澤教授のグループが、33人のRP患者に30か月以上ニルバジピンを投与したところ、視野狭窄の進行が遅くなったという報告があった。2年後にさらに41人に5年以上投与したところ、視野狭窄の進行を遅らせたという結果が報告されているが、現時点でRP治療薬としての承認には至っていない。
Dルテイン・ゼアキサンチン
 網膜に含まれるカルテノイドという色素。抗酸化作用により酸化ストレスや光障害から網膜を保護する。加齢黄斑変性や白内障に関してはリスクを減らす効果があると報告されている。2010年に、もともとビタミンAを服用しているRP患者225人に4年間ルテインを投与したところ、視野の悪化率が下がったという報告があった。ルテインやDHAは副作用もないので、患者さんから「何か眼に良いものを」と聞かれた時には、これらのサプリメントを紹介することがある。

●網膜神経保護療法
@ウルソデオキシコール酸
 古くから中国や日本で、肝臓に効き、結石・胆石を溶かし、視力を改善する効果がある薬として利用されてきた歴史がある。アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)でも肝臓に対する薬として最初に認可されており、現在ではパーキンソン病などの神経変性疾患にも治療薬として使用されている。
 網膜変性モデルマウスの腹腔内にウルソデオキシコール酸を注射したところ網膜電図の波形が改善し、網膜の形態が維持されたという報告がある。副作用はほとんどないと言われているが、動物実験で投与される量は人間に換算するととても多く、最適な用量用法についてはさらなる研究が必要である。ウルソデオキシコール酸を球状の製剤にして眼の中に投与して徐々に溶けるような薬も開発されている。最近では網膜剥離に対しての臨床治験が行われている。
Aステロイド
 炎症を強力に抑制する効果があり、膠原病(こうげんびょう)やリウマチなど様々な病気に対して使用されている。網膜変性モデルや光障害マウスなどの動物実験ではステロイドの神経保護効果が認められているが、ヒト網膜変性疾患については、まだ研究が少ない。 ステロイドには、感染症や骨粗しょう症、糖尿病などの多くの副作用があり、使用には注意が必要である。
Bドーパミン
 脳や脊髄に存在する神経伝達物質。網膜にも作用して、光に対する順応や網膜細胞の成長を促す因子を伝達したり、調整する働きがあるといわれている。ドーパミン作用薬はさまざまな眼疾患において網膜を保護する働きがあることがわかっている。副作用として不眠症や胃腸障害、幻覚などがある。また、眼疾患に対してどれくらい投与すればよいのかということについても研究の余地がある。
C神経栄養因子
 神経に作用し、神経の分化、成熟、生存の維持、機能の調節の役割を果たすタンパク質の分子。これが不足すると神経細胞は変性し脱落する。眼の中にもさまざまな栄養因子が存在し、ケガをしたり遺伝性疾患が起こると、神経を保護してくれるということが古くから知られている。
 最近では、小さいカプセルの中にCNTFという栄養因子を詰めて眼内に入れ、少しずつ放出し、かつ酸素や栄養を中に取り込んでくれる治療法が開発された。RP患者36人の眼の中にこのカプセルを移植し、8年間様子を観た結果が、2016年に報告された。色や文字を判別する錐体細胞の密度は移植しなかった場合に比べて明らかに高かったが、実際の視力や視野に関しては差がなかったという。ただし、カプセルの中身は4〜5年でなくなっているのではないかという報告もある。
 2019年には東北大学の先生方がそうした薬を継続的に補充できるよう、眼球の後方に埋め込むデバイスを開発した。将来良い薬ができれば、このデバイスを利用し定期的に注射をすることにより治療に役立つのではないかと期待されている。
D分岐鎖アミノ酸製剤(BCAA)
 もともとは肝硬変の薬で、京都大学の先生がBCAAの働きに注目し、網膜変性マウスに投与したところ、網膜の変性、視機能の低下を抑制した。2019年3月からRPの患者に対して治験が行われたが、まだその結果の報告はない。
Eウノプロストン
 レスキュラという薬に含まれているウノプロストンが血流を増やしたり、神経の変性を抑制したりする効果があることがわかっている。2014〜2015年にかけて千葉大学で、視野障害がある程度進行した人と比較的進んでいない人に分けてこの目薬を1年間投与して経過を観た。視野障害が進行しているグループでは最初の3〜4か月の経過は明らかに良かったが、1年経過すると偽薬を投与した人と変わらなくなった。比較的視野障害が軽度のグループは1年後も明らかに視野狭窄の進行を抑制した。

●外科的療法
@再生医療
 生体のさまざまな細胞に分化・増殖できる多能性幹細胞を使った治療。受精卵からできるES細胞と皮膚の細胞などに遺伝子を導入して作られるiPS細胞の2種類がある。
 2004年に、ES細胞から作成された網膜色素上皮(網膜の一層外側、加齢黄斑変性により主に障害される細胞)を移植することに成功した。
 2011年、これらの多能性幹細胞から網膜の立体的なシートを作ることに成功した。 
 2012年、アメリカでES細胞から網膜色素上皮を作成し、シュッタルガルト病と加齢黄斑変性の患者に移植が行われた。
 2014年、加齢黄斑変性の患者に対し、iPS細胞から作った網膜色素上皮細胞をシート状にして網膜の黄斑部近くの網膜下に移植する手術が世界で初めて行われた。術後1年経過しても移植された細胞は生着しており、視力を維持できたと報告された。
 2017年にさらに加齢黄斑変性の患者5人に、iPS細胞から作った液状の網膜色素上皮細胞を移植した。軽い拒絶反応がみられた例もあったが重篤なものではなく、治療により改善した。
 2020年10月にRP患者に対する網膜シート移植の臨床試験が行われた。試験参加基準は20歳以上、視力0.2未満、かつ視野障害が進行していることである。重度の緑内障のある人、最近、眼の手術をした人、肝臓・腎臓に重度の障害のある人、肝血液をサラサラにする薬を中断できない人、3年以内に悪性腫瘍の既往のある人などは除外された。視力が光覚や0.05程度の2人の患者に対して行われた。色素上皮がしっかり残っている部位の網膜3か所を1mmほど切開し、網膜シートを移植した。2人とも合併症はなく、検査で生着していることが確認された。今後移植後の視機能(視力・視野)を検査する予定。
 iPS細胞による網膜再生の今後の課題は、次のようなものである。
A 現在のところ、小さなシートしか移植できない。
B RPは網膜の細胞だけでなく網膜色素上皮も障害される場合が多いため、将来的には網膜+色素上皮細胞を移植できるようにする。
C 本来移植にはHLAマッチングが必要だが、RPは患者数が少なくマッチングを行わないため、移植後に免疫反応が生じる可能性がある。
D 動物実験では移植後視機能の回復までには半年ほどかかることがわかっている。手術後すぐに見えるようにはならず、リハビリが必要。
E もともと視機能が低い患者が対象の臨床試験なので、何をもって効果ありと判断するのか視機能の評価が難しい。
F コストが高い。
A人工網膜
 網膜の黄斑の近くに電極アレイを移植し、メガネ型のカメラが捉えた情報を無線を通じて電極アレイに送り、視神経や脳の視覚野に届けるというものである。情報が送られると、白色の光のドットで物の形が認識されるようになる。アメリカではすでにArgusという製品名で販売されている。これは電極の数が60個なので、60個の光の点滅で形が表現される。国内では大阪大学で研究されており、今年から国内での臨床移植を始めると聞いている。企業もつき、機器も手術方法も確立しているので、臨床応用も遠くないと考えられる。また岡山大学でも人工網膜の開発を行っている。光を吸収し、その電位差を利用して神経細胞を刺激する光電変換色素をポリエチレンフィルムの表面に結合させたものである。非常に薄くて柔らかく、大きなものを丸めて眼内に入れられるので、広範囲の視野が得られる可能性がある。また色素の数が多いので解像度が高いと期待されている。比較的安価というメリットもある。海外では、スイス連邦工科大学で光を電源に変えるような素材を使用し、電流を直接網膜に送り込むような人工網膜の開発が行われている。解像度が高いシュミレーション結果が報告されている。
B遺伝子治療
 昨年、東京医療センターの角田先生が数百人規模のRP患者の原因遺伝子について網羅的な解析を行い、約半数の患者の原因遺伝子が特定でき、日本人に多い約30種類の原因遺伝子の疫学が示された。
 遺伝子治療とは、ウイルスが細胞に感染する仕組みを利用して、遺伝子導入をしたウイルスを眼内に注射して、遺伝情報を眼組織に補充・導入させるものである。眼は免疫的に独立しているため、遺伝子治療に向いている器官である。
 遺伝子治療には大きく分けて以下の3種類がある。
・ 遺伝子補充
正常な遺伝子のコピーを眼に導入し、正常なタンパク質を作り、網膜機能の一部を補完する方法。
(メリット)安全な手技が確立されている。
(デメリット)完全には網膜機能が戻らない
 遺伝子補充の研究は現在、RPをはじめとする遺伝性網膜疾患に対して40以上の治験が行われており、その臨床応用が期待されている。
・ 遺伝子編集
病的な遺伝子異常を生体内外で編集し、正常なタンパク質の生成を促す方法。
(メリット)理論上は根治が可能。
(デメリット)障害部位以外に影響を及ぼす可能性がある。
 アメリカでは、RPと発祥のメカニズムが良く似たレーバー先天盲の患者に治験が行われ、患者の視機能の改善が得られたため、眼科初の遺伝子治療薬として認可された。両眼で9200万円と高価だが、将来日本に導入される際には医療保険制度の恩恵を受けることになると考えられる。
 また昨年、名古屋大学の西口先生が全盲マウスに遺伝子編集を行い良好な結果を報告している。
・ 遺伝子導入
病気の原因遺伝子に別の遺伝子を導入し、失った機能や新たな機能を獲得する方法。
(メリット)完全に細胞が変性した疾患にも導入可能。
 現在、十数種類の治験が行われている。九州大学で神経栄養因子であるhPEDFを搭載したウイルスを眼内に投与する研究が行われている。ラットでは網膜も厚くなり、網膜電図も正常に近い数値が得られたと報告されており、その後患者さんの網膜に実際に投与する治験が2年前の3月から行われているが、まだ結果の報告はない。
 このように、眼疾患に対する遺伝子治療の研究は着実に進んでおり、日本人のRP原因遺伝子として5番目に多いRPGR遺伝子異常に対する遺伝子治療が動物でかなり有効であったという報告もある。皆さんがこうした治療を行える日が、近い将来くるのではないかと期待している。
C光遺伝学(オプトジェネティクス)
 特殊なタンパク質を神経細胞に遺伝子操作で発現させ、光刺激によって任意の細胞の神経活動をダメージを与えることなくコントロールするという技術である。この技術によりハエの行動をコントロールしたり、マウスやサルの感情や記憶、手足の動きをコントロールできることが報告されている。
 視覚の伝達はまず視細胞に情報が届き、網膜神経節細胞を経由し、視神経を通って脳の視覚野に届く。視細胞が変性してしまった患者さんの神経節細胞にオプトジェネティクト遺伝子を導入して光を当てると、失われた視細胞の代わりに神経節細胞が直接光に反応し、その情報を脳に送ることができる。ラットやマウスに対する動物実験では、導入後に光に反応するようになり、寿命までその反応が維持されたと報告された。
 現在RP患者に対する、オプトジェネティクス遺伝子を用いた臨床治験が2例行われており、その結果にも期待がかかる。この技術のメリットは、人工網膜よりも刺激したいところをダイレクトに刺激でき、原因遺伝子とは関係なく治療ができるということである。

●リハビリ的療法
@運動療法
 運動が多くの神経損傷モデルや疾患に対し、神経保護および神経の再生を促すことが報告されている。
 2015年、網膜変性マウスを回る滑車のついたかごに入れた運動するグループと、回らない滑車のかごに入れたあまり運動しないグループに分けて経過観察したところ、よく運動するグループの方が視機能や網膜の構造が良好であったと報告された。
 運動を良く行うと加齢黄斑変性の発症が減る、運動不足になると糖尿病網膜症の発生が多くなる、長距離ランナーやその他の運動を多く行う人は緑内障の発生や進行を抑制したなど、RP以外の眼科疾患に関しても運動の有益性を示す報告は多い。
 2017年にRP患者143人に運動に関する調査を行ったところ、よく運動する患者の方が視力や周辺視野の数値が高かったという報告もされた。
 運動は処方箋なしででき、薬も手術もいらないというメリットがあるが、まだ人の網膜変性疾患と運動に関する研究は少ない。どれくらい運動すれば適切なのかもわかっていない。
A電気刺激治療
 人体に電気を流す電気刺激治療は眼科以外の分野で発展しており、欧米では多くの分野で臨床応用されている治療法である。
 RP患者の眼球に電気刺激を与えると視野や網膜電図の検査結果が回復したという報告は多い。ドイツではすでに眼球に対する電気刺激機器が承認・販売されている。千葉大では、額と眼の下の皮膚に心電図をとる時のような電極を貼り、電気刺激ができる機械を開発した。
 2017年に10人のRP患者に2週間に1回30分間、12週間にわたり治験を行って、安全性と視機能について調べた。電気刺激による副作用は認められず、10例全例で全スケジュールを遂行できた。視力については徐々に上昇し、8週目からは統計的に明らかに視力が上がったことが確認された。視野についても12週の時点で統計的に明らかな改善が見られた。31歳男性は、右目の視力が0.6から0.9に左目の視力は0.5から0.7まで改善した。視野感度も改善した。治験に参加した患者さんたちの2013年からの過去データを見ると、治験を実施した2017年まではゆっくりと視力が下がっていき、電気刺激治療を実施すると視力が上がり、治療をやめるとまたゆっくりと下がっていった。治験を行った場合は行わなかった場合に比べ、約2年間ほど進行が抑制できたことが示された。その後さらに機械を改良し、2021年6月から50人のRP患者を対象に24週間実施し、その後1年間の経過観察を行うという治験を開始した。

 <まとめ>
 RPは希少疾患であるが、他の疾患に比べ研究は数多く行われている。近年では網膜再生医療や遺伝子治療に関する研究が目覚ましいが、それ以外の研究も盛んに行われている。
(文責 渡辺 友資枝)


★第24回千葉県網膜色素変性症協会定期総会(書面表決)のご報告
会長 渡辺 友資枝
 本年度も定期総会については、昨年に続き新型コロナウイルス感染の影響により会場に参集しての開催が危ぶまれたため、書面での表決とし、皆さまにハガキまたはメールによる書面表決をお願いしました。議案書(JRPSちば会報130号)発送時の正会員220名のうち86名の方から、6月25日までに書面表決の提出をいただきました。
 6月27日に、役員立ち合いのもと、書面表決を取りまとめましたので、その結果について下記のとおりご報告いたします。
 なお、今回書面表決に使用したハガキの一部は会員からご寄付のありました「青い鳥郵便ハガキ」を使わせていただきました。また、多くの書面表決書に役員へのねぎらいの言葉が書き添えられてありました。皆さまのご理解とご協力に感謝申し上げます。


【議案】
 第1号議案 2020年度活動報告(案)     賛成85、反対1
 第2号議案 2020年度決算報告(案)     賛成85、反対1
 第3号議案 2021年度役員の選任(案)    賛成86、反対0
 第4号議案 2021年度活動計画(案)     賛成86、反対0
 第5号議案 2021年度予算(案)       賛成86、反対0
【結果】
 すべての議案について、返送のあった表決の過半数の賛成をもって可決されました。
【質問とその回答】
1 繰越金が多いようですが、何か使う予定があるのでしょうか。
あれば会報等でお知らせいただければと思います。
(回答)昨年度は新型コロナ感染拡大のため、予定されていた行事の多くが中止や延期となり、活動費が多く残りました。その使途について役員会で検討した結果、昨年度のもうまく募金への寄付金を1万円から5万円に増額し、残金は本年度への繰越金としました。引き続き、役員会で有効な使途を検討していきます。決まりましたら、会報などでお知らせします。会員の皆さんにもよいアイディアがありましたら、役員までご提案ください。
2 ダブルレインボー音楽会のCD売り上げは?
(回答)本年度実施しました第16回ダブルレインボー音楽会は、無観客で開催し、YouTubeに動画を配信しました。録音CDは、YouTubeにアクセスできない会員のために制作し、希望者に送料を負担いただき郵送しました。よって、CDの販売は行っていませんので、収益はありません。

★ミニミニ交流サロンのご報告
◆「千葉サロン」6月のご報告
千葉サロン担当 大野 真知子
 6月11日(金)は、当事者4名、ヘルパーさん1名の5名での会となりました。まずはダブルレインボー音楽会のユーチューブの話題に。今年は無観客だったことから、音楽会担当者の皆さんのご苦労でユーチューブ配信が実現しました。そのおかげで、いつもより多くの方に演奏を楽しんでいただけたのではないでしょうか。
 次に、JRPSちば定期総会の話に。今年は書面表決が採用されるため、そのやり方などを確認しました。総会と同日に行われる医療講演会についての話がでたところで、皆さんが自分の網膜色素変性症への思い、現在の眼の状態への悩みや不安を次々と述べられました。この病気の症状はほんとうに三者三様で、一人として同じ症状はないようです。そこがとても悩ましいところですが、だからこそみんなで話すことで、楽になったり、力を出すことができるのかもしれませんね。

◆「千葉サロン」7月のご報告
千葉サロン担当 大野 真知子
 7月9日(金)、当事者3名、ヘルパーさん2名、ボランティアさん1名が集まりました。
 今日は、いつもの会場ではなく、千葉市役所前にある千葉中央コミュニティーセンターを申し込んでの交流会となりました。コミュニティーセンターというだけに部屋に向かう廊下には、詩吟、コーラス、柔道の練習でしょうか?、いろいろなサークル活動の活発な声が聞こえてきます。私たちもちょっと新鮮な気分で部屋に入りました。
 初めての女性の方がいらっしゃいましたので、それぞれの目の状態を添えての自己紹介で始まりました。その方は20代で網膜色素変性症と宣告され、その後もお仕事は続けられていたそうですが、視力の低下が進んで、50代後半で退職され今に至っているとのことでした。退職直後は情報もなくて家に引きこもりがちだったそうですが、障害者協会に入会し、同行援護の福祉サービスがあることを知ってからは有効に利用されているそうです。
 また視覚障害者の世界だけでなく、自分の障害を了解してもらった上で一般の社交ダンス教室にかよったり、助けをもらいながら町内会の活動にも積極的に参加したりと、また現在は歩行訓練の福祉サービスを受けて、一人で動ける範囲を広げたいと努力されていらっしゃるそうです。どうしても障害のせいで引っ込み思案になりがちな私としては、その方の「前向きで行動的」なことに、うらやましくもあり、見習わねばとも思いました。
 その方も今まで同じ病気をもつ同年代の人と話す機会がなかったとのことで、ぜひまた参加したいと言って帰られました。やはりおしゃべりは力をくれます。お昼になり部屋を片付け、外へ出ますと道路が濡れていて、また雨が落ちていたようです。

◆「柏サロン」6月のご報告
柏サロン担当 小川 博康
 6月20日(日)に開催したミニミニ交流サロン柏(柏サロン)の参加者は、当事者4人、ヘルパーさん2人、ボランティアさん1人の計7人でした。前回同様に参加者は全員顔見知りでした。
 まずは新型コロナウイルスのワクチン接種の話題です。7人の参加者のうち2回の接種を終えた人が2人、1回終えた人が3人、まだ接種していない人が2人でした。私も含めて高齢の参加者が多かったこともあると思いますが、接種率は50%で結構高いと思いました。
 ワクチン接種は医療機関だけでなく、大規模接種会場、職場、大学などいろいろな場所で接種が受けられるようになってきましたが、一方では混乱も引き起こしているようです。申し込んでも予約は一ヶ月先というところもあれば、3日後の予約が取れたという場所もあるし、接種クーポンが無くても受付けてくれるところもあって、これはもう混乱していると感じます。オリンピックを前にして、ワクチンの接種率を高めようと必死になっているのはわかるのですが、高齢者で一人暮らしのRP患者さんのなかには困っている人もいるのではないかと心配です。
 柏市は6月21日から「まん延防止等重点措置」が解除になりますが、なにがどう変わるのか把握している人は少ないようです。「飲食店でお酒が飲めるようになる」程度の認識でした。6月27日のJRPSちば総会、医療講演会の話題から、患者団体の活動についての議論もありました。常磐線沿線などでホームドアの設置が進んでいること、これからの設置予定などの報告もありました。障害年金受給に関わる障害等級の認定についての話題もでました。ML(メーリングリスト)について、多くの人に一度に簡単に情報を配信できるので便利だが、内容によってはMLには不適切なものもあるので注意する必要があるとの意見もありました。
 全員が顔見知りということもあり、RPの病状などの話はほとんどでませんでしたが、いろいろな話題がでました。予定の2時間を超過したので、部屋を消毒して閉会となりました。

◆「柏サロン」7月のご報告
柏サロン担当 小川 博康
 7月18日(日)に開催したミニミニ交流サロン柏(柏サロン)は、長い梅雨が明けた途端に真夏の暑さがやって来ました。その暑さにも負けずに11人の参加者がありました。当事者男性6名、女性2名、ガイドヘルパーさん2名、ボランティアさん1名でした。
 久しぶりに参加した人もいたので、まずは最近の目の状態やトピックスを順番に話してもらいました。ダブルレインボー音楽会に出演した人もいましたし、聞きに行くことはできなかったがCDを聞いて「とても良かった」とコメントした人もいました。高齢の両親の介護の話題もありました。自分自身が年を重ねるにつれRPの病状も進行すると同時に、両親の介護もしなくてはならない現状はなかなか厳しいと感じました。コロナウィルス感染が収束し、いろいろな行事が復活したら参加したいとの話もありました。
 ガラケーから抜け出せない人がいて、ガラホへの変更やリボ2を使えば慣れたキーボード操作で使えるなどの話がでて、本人も気持ちが動いたようです。視覚障害者にもいろいろな便利でQOL向上に役立つ機器がどんどん開発されているようです。ViXion(HOYAから分社化)が発売している暗所視支援メガネも最近新製品が発売されたようです。デザインの一新や、より明るく見えるようになったことに加えて、本人がメガネを通して見える映像や音が、例えば自宅にいる家族のスマホやパソコンで見たり聞いたりすることができるようになったということです。これならば本人が道に迷ったりしたときに、家にいる家族がその映像を見てアドバイスすることもできますね。価格は40万円でまだまだ高価ですが、福祉機器として認める自治体もあるようです。
 お役立ち情報として「障害者専用駐車区画利用証」の話がありました。千葉県の場合は視覚障害4級以上であれば、各自治体に申請して交付してもらえるとのことでした。実際の利用証を見せてもらいました。10cm×15cmくらいの厚紙に、障害者専用駐車区画利用証と車椅子の絵が印刷されています。スーパーやショッピングセンターなどの車椅子の絵がある駐車区画に駐車することができます。利用証はバックミラーにぶら下げておくのだそうです。ちなみに東京都にはこのような制度はないとのことでした。
 いろんな話がでて、気がついたら2時間の予定を15分もオーバーしてしまいました。

★「オンライン交流サロン」6月のご報告
臨時担当 江澤 正広
 6月19日(土)に開催したオンライン交流サロンは、いつもと内容を変更して夕方5時からの飲み会としました。参加予定の男性4名、女性3名の全員がZoomのミーティングルームに入室したところで「乾杯」と大声で唱和したあとは、各自関心のある話題となりました。
 まずは、誰もが最も関心のあるコロナワクチン接種の話題となり、すでに2回の接種を受けた人から、接種日の予約ができた人、いまだ接種券が届いていない人など、各市町村の対応によってさまざまでした。関連した話題では、延長が決定した「まん延防止等重点措置」の千葉県内対象区域の見直しについても話しました。
 その他の話題では、JRPSちばで11月に予定している日帰りバス旅行の行先案として、「九十九里浜または内房でのランチや、君津の七里川温泉での入浴などはどうだろうか」との提案がありました。また、見えづらくなってきたので一人で食事の支度が難しいことや、視覚障害を抱え、元職場では多少の精神的苦痛を少なからず感じたことなど、他人にはわからない苦労の話もありました。
 今回のオンライン飲み会は入退室をフリーとしましたので、女性お二人は家事があるとのことで途中退室しましたが、時間の許す人は終了時刻を過ぎても話し続けました。なんといってもコロナに感染する可能性がないので、安心しておしゃべりができました。ご要望があれば、また企画しますのでご連絡ください。

★「オンライン交流サロン」7月のご報告
担当 渡辺 友資枝
 7月12日の交流サロンには、30代から60代までの男性1名、女性5名の参加がありました。
 交流サロンで、初めて親しくお話をするという方もいらっしゃいましたので、まずはそれぞれの見え方と家族構成を交えた自己紹介から。
 今回のおしゃべりテーマは「家族」ということでしたが、まだ白杖を使用しなくとも大丈夫な方とRPがかなり進行した人とでは、家族への思いも違うようです。まだ、それほど進行していない方は、「家族が『見えにくい』ということをよくわかってくれていないようだ」進行してしまった方は「家族に援助をお願いするタイミングが難しい。家族に対して、してあげられることが少なくなってしまったことが寂しい」という声があがりました。小学校3年生の娘さんが、暗い所では「ママ大丈夫?」と手を引いてくれるというほほえましいお話もありました。
 話題はさらに、RPと診断されてからJRPSに入会するまでのいきさつや心の葛藤、車の運転をあきらめたときのこと、白杖の使用、読書、料理のことなどに広がっていきました。
 進行性の病気であるRPは、それぞれの進行の段階で悩みや不安、家族とのかかわり方も違ってきます。皆さんで、その時々の経験や思いを共有していければと感じた交流サロンでした。




目次へ戻る次のページへ

All Rights Reserved Copyright (C) JRPS Chiba 2003-2021