あぁるぴぃ広島 19号


■会員の声■

第五回全国障害者スポーツ大会"輝いて 岡山大会"に 参加した方から

(1)広島市西区のMです。
11月5.6.7日の三日間、岡山市で開催された、 第五回全国障害者スポーツ大会"輝いて 岡山大会"に 出場しました。その結果の報告をいたします。
11月5日 1日目すみきった秋空の下、皇太子様 をお迎えして開会式が盛大に行われました。
 "あなたが キラリ!"をスローガンの元、 競技が始まりました。
全国から集まった、選手一人一人が日ごろの 練習の成果を精一杯表現して、キラリと  輝いたと思います。 私も、金色と銀色の メダルに恵まれて、"キラリ"と輝いてきました。
 私が、出場したのは60m走(2日目)と 200m走(3日目)です。
 大会1日目に、広島市選手団の先陣を切って、 車椅子の選手二人が金メダルと銀メダルを 獲得しました。背中にプレッシャーを感じながら、 スタートラインに立ちました。視覚障害者の 60mは、ゴールラインの後方からかん高い 金属音を鳴らします。選手は、その音をたよりに 4コースから一人一人が走ります。 1位の選手のタイムは、9秒36で、私は 9秒55で2位でした。メダルが取れたので、 一安心です。
(ホテルに帰って飲んだビールは、格別でした。)
 大会3日目に出場した200mは、3人が 同時に走るために伴走者をつけることが 出来ます。スタート前に、出場する3人と 付添者が控え室に入ったとき、私の戦いは 始まっています。左側の選手に、まずは 軽いギャグをまじえながら、実力のチェックです。
右側の選手に、話しかけようとした時、コーチの wさんが「Mさん、この人を知っています。 早いですよ」「うむむ 優勝はむつかしい ですねぇ」と言われその選手には、話しかけ ませんでした。心の中で、離されないように ぴったりと付いていこうと思いました。
私のタイムは、31秒73でした。右側の選手は やはり早く、タイムは28秒台でしたが、 伴走者が選手を追い越したため、失格となり 私が繰り上げとなり1位となりました。 
少し残念だったこと。1日目のメダル獲得者は、 有森選手に可愛い笑顔と、握手をしてもらった そうです。2日目はおじさまでした。3日目は おばさまでした。 ”あ〜残念”
心身障害者福祉センターでは、いろんな障害の ある方とお会いします。あまり話すことがありま せんでしたが、この大会で陸上選手は 全員が、団体行動で常に一緒に移動しました。
夜の移動が、視覚障害者の私は苦手ですが、 車椅子の方に前を見てもらい私が車を押して、 ちゃっかり白杖のかわりをしてもらいました。 夜は、宴会をしたり、もちろん競技でメダル 獲得者が出ると、大騒ぎです。本当にみんなが ひとつになり最高の五日間でした。今では、 忘年会をしようと話が進んでおります。  ちなみに、60mの大会記録は 9秒16、  200mは29秒94です。誰か、来年の 兵庫県大会に出場して、大会記録を破って ください。全国障害者スポーツ大会に 出場するには、3月頃から予選の大会が 始まります。陸上、卓球、水泳などは場所が 異なるために予選の大会開催日が違いますので、 確認のうえ出場してください。 出場する 大会資格は広島市在住の方は、広島市の 大会となります。広島市以外で、広島県内在住の 方は広島県の大会となります。 今回の体験で、 走る楽しみを知りました。長距離を走って みたくなり、来年の11月3日に行われる 平和マラソンで5000mに出場したいと思って います。現在57歳なので、60歳くらいには フルマラソンが走れたらいいと思っています。
(しかし最近は、物忘れが激しくなって きたので覚えていられるかなー?)


(2) 「輝いて!岡山大会」、感動の5日間! (広島市 Nさん)
 今年の6月に国体出場の通知がありました。
種目はサウンドテーブルテニス(STT)。 競技歴も浅く、技術的にも未熟だったので そこから猛練習の始まりです。
練習にはたくさんの仲間がつきあってくれました。 遠くからわざわざコーチに来ていただいた方も ありました。この人たちのためにもがんばらな くてはというプレッシャーと、広島市代表という プレッシャーを背負っての国体入りです。
初日、広島市役所で壮行会・結団式ののち、 選手40名、スタッフ18名、大型バスと福祉バス 2台でいざ岡山へ。3つのホテルに分かれ、 身体障害チームは水島国際ホテルに到着。
国体サポーター数名のお出迎えがあり4泊5日の 選手村生活のはじまりです。
 2日目は各競技ごとに合同練習。
STTは総社市のきびじアリーナで競技が おこなわれました。バリアフリー設計でとても すばらしい会場でした。
練習は男女4名のグループで練習、横浜市の 女性の方と仲良くなりメアド交換をしました。
 3日目、開会式。桃太郎スタジアムの外で 行進待機、中の盛り上がっている様子が 見れないのでちょっと残念。いよいよ広島市選手団入場。 スタンドはたくさんの人で埋め尽くされており、 その手拍子にあわせ競技トラックを気持ちよく行進しました。 聖火ランナーに岡山出身の有森裕子、森末慎治も いて会場は大変な 盛り上がりでした。 皇太子さまの生の声も 聞けて、かなりミーハーになってました(笑)
開会式終了後はすぐにSTT競技場へ移動。 常に担当のサポーターとともに行動するので、 信頼関係もでき安心して競技に集中できました。
広島から母、姉、そしていつも練習につきあって くれたAさんも応援にきてくれ、パワーをもらって 初日は勝つことができました。
 4日目、連日5時起きというハードなスケ ジュールの中、天気もあいにくの雨。陸上競技は 大変だったようでした。
STT会場に皇太子さまが 来られるということで警備がかなり厳しく、 緊張感も増していました。試合は負けてしまい ましたが、銀メダル獲得!終わったと同時に開放 感と安堵感がとても心地よかったです。
私のサポーターの子が体調不良で医務室で 休んでいたのに、私の試合のときには無理をして 来てくれ、その責任感の強さに頭がさがり、 感謝の思いでいっぱいになりました。ともに 対戦した選手たちとも「メールするね」と すっかり友達になりました。
 最終日、前日の雨がうそのような快晴。
私の競技は4日目で終わりだったので陸上の 選手を応援したりおみやげを買ったりと スタジアム周辺でお祭り気分を満喫しました。
そしてファイナル。閉会式では選手団同士が 光る輪で隣どうしをつなぎ会場全体で大ウェーブ がまきおこり、日本中の選手みんながひとつに なれた気がして本当に感動でした。
ウルフルズと一緒に会場総立ちで「ガッツだぜ!」 などを熱唱。来年の開催県、兵庫へバトンが渡 され5色のすごい量の紙ふぶきが会場全体に 舞い散りクライマックス、3日間ともり続けて いた聖火も静かに消え、岡山国体は幕を閉じま した。
 徹底した輸送計画とスタッフ・サポーターの 何度も打ち合わせをしたであろう行動に、 ただただ感心し、ひとりひとりが一生懸命かか わってくれたそのことが感謝以外のなにものでも ありません。本当にすばらしい大会でした。
 広島へ帰るバスに乗り込み、5日間ずっと 一緒にサポートしてくれたサポーターたちとの お別れです。窓から手を握り合い、ありがとう ありがとうと涙、涙の別れです。バスが動き出し てもしばらく涙が止まりませんでした。 
国体に出場させてもらってメダルもさることながら 、もっと素晴らしいもの、たくさんの感動と勇気と元気をいただきました。
 輝いて!岡山大会、感動をありがとう。



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