あぁるぴぃ広島 44号


■活動報告

   第12回定期総会・講演会(広島市)

 6月24日 第12回支部総会と講演会が広島市で開催されました。当日の総会参加者は介助の方を含め、38名でした。
総会では、提出議案 全てを 議決いただきました。ありがとうございました。
当日、「もうまく基金」への募金をお願いしたところ、9624円集まりました。皆さん、ご協力 ありがとうございました。(S)
 講演会には、広島中央特別支援学校・理療科教諭、清水和之先生を講師にお招きして、1時間30分の講演をしていただきました。
清水先生は、私が盲学校1年生の時の担任の先生で、解剖学の授業を持っていただきましたが、何しろおもしろい先生で、授業はいつも笑いがたえませんでした。いつかJRPSで講演をしてほしいと思っていたところ、今回願いがかないました。
 「見えなくてもできること」という演題で、まずは全盲になったいきさつなどを含めた自己紹介、教員になった理由(ただ単に野球がやりたかっただけだそうです・・・笑)、
 盲導犬をもつようになったきっかけ、様々な失敗談をまじえながらテンポよいトークに、お腹がよじれるほど笑わせていただきました。
  中でも興味深かったのは、生まれつき目の見えない人と、中途で見えなくなった人の違い、特にメンタル面では全く違うということを、中学生の時に事故で全盲になられた奥様と自我が芽生える前に見えなくなった先生とを比較しながら説明していただきました。
また、盲学校の生徒の話しより、生まれつき見えない、または見えにくい子供たちは、学校にいる先輩たちを見て、「お兄ちゃんやお  姉ちゃんたちみたいに格好(かっこう)よく白杖をついて一人で歩きたい。」と言うそうです。
逆に、「中途の人は白杖を持つことにとても抵抗を感じます。特に網膜色素変性症はゆっくりと進行するので白杖を持とうという気持ちになるまでには結構な時間を要するでしょう。」といわれていました。
また、「こうやって同じ苦しみのわかりあえる仲間がいる会に積極的に参加することで、元気をもらうし、失敗も笑い話にできることで、落ち込まなくてすみます。」と話された時には、会場から「うん、うん。」と共感の声があがりました。
    「目が見えなくなったことで、できなくなったことはたくさんあるかもしれない、しかし、できなくなったことというのは、全ての課程ができなくなったわけではなく、ほんの一部分だけができないだけ、それは工夫することや訓練することで できるようになることもたくさんあります。」と話されました。
 視覚が失われた分、聴覚や嗅覚・触覚など、感じようと訓練することで少しずつ身についてくるし、そちらに意識を持っていくと、結構おもしろいと思えるようになるそうです。
最後に講演中、ずっと先生のそばでいい子に伏せていた盲導犬のヤード君を立たせて、盲導犬の素晴らしさを語ってくれました。
講演会に足を運んでくださった方は61名、初めて参加された方も3組おられたようで、見えなくなることへの不安が少しでもやわらいだのではないかと思っています。
見えなくても、こんなに明るく元気な人がいるということは私たち にとって大きな希望ですね。(N)

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