あぁるぴぃ広島 47号


■巻頭言

 雑感を句に込めて
    相談員 茅本 勝利(福山市)

古希を過ぎ 訪ねてくれるとも一人
 蝉氷(せにごおり) 水鳥の波に割れ(蝉ごおり とは、蝉の羽のように薄い氷 冬の季語)
居酒屋の 足元で待つ パートナー (酒の味はしらず)
うえンずデー 見上げるとこに 干し柿が
 雨のなか フルマラソンの 師走かな
 宮崎の マラソン支度(したく) うえンずデー
 鐘が鳴る 盲導犬と 急ぎ足
故郷の 柿の甘さよ 還暦よ
おねえちゃん ぼけてもひとり里に来る 
  友達よ ひとり暮らしに 初雀(はつすずめ)(初雀とは、元日の雀です)
 霜に焼け 椿の花は 茶色かな
強風に屋根を奪われ 車サブそう
マラソンの 風のかなたに ちんちょうげ
 ジョン ハーバード 座れし庭に 夢を知る (65歳の時アメリカボストンマラ ソンを完走した時、アンドレア マーレーの家に伴走の佐藤隆さんと泊めてもらった 。彼女の母校を佐藤さんと尋ねた時の句です。)
 白杖を 右に左に 彼岸花 
 名月と いびき高々 うえンずデー
 うえンずデー 心寄せ合う 12歳かな
 半そでの 仕度をしての 名残雪
 菜の花が だんだん近く マラソンよ
 ほーほけきょ 見上げる犬が 一休み
 鶯に白杖とられ ひとやすみ 
 カラスさん わしにも もらって その秋刀魚(サンマをトラックで運んでいるの をからすが、信号で待っていてトラックが止まるとサンマをやすやすと加えて、飛んで行った。)
 寒かろう 布団かそうか 庭の蝉
 うえンずデー 来年も食べよう 西条のズク(2011年秋)
 名月と 酒と肴とうえンずデー
 さくさくと 稲を刈る音 今は無く
 粉雪が湯船に舞う北の宿
 故郷のトンボも雀も 夢のなか
 父母はなく 便り途絶えて 探す過去
 見えぬ目に あぜ道こいし里の秋
 圃場(ほじょう)整備 見えぬ目には もとの道
 分校(ぶんこう)の 友達散って 今はどこ
 松茸を楽しんだ山は 雑木(ぞうき)だけ
 懐かしい 人の声なし 里の山
 イノシシが 遊んだ後か里の畑(はた)
 親子ずれ 苺食べてる 狸かな
 鈴虫が迎えてくれる里の土間
 赤とんぼ 真っ赤な夕日 彼岸花
 雀さえ 今は恋しい里の秋
 たかねする 百舌が教える 霜の時(百舌が鳴いて、75日すると霜が降るといわれています。)
 飲み会で 世界の国から 自己紹介
 見えぬ目で ジェスチャーだけの 世界旅
 この飛行機 どこに飛ぶのか 日本語なし
 大西洋 やっぱり辛い(からい) 塩の味
 1000ドルの ステーキ おいしいニューヨーク
 アナウンス 英語ばかりで さっぱりよ
 ワイキキの 浜で泳いだ 12月
 ニューヨーク ばなな1本 買えるとこ
 うえンずデー 尻尾空指し 柿探す
 ひと寝入り トイレ通(がよ)いの 夜長かな
 酒飲んで することないの 夜長でも
 鈴虫が おこしに来たよ まだ夜中
 庭先の モクセイきえて夜長知る
 芋掘りテ 鼠(ねずみ)も食うテ冬を知る
 柿の種(タネ) 糞(くそ)に混じるよ うえンずデー
 桑の実(クワのミ)に 唇 染めた けいちゃんと
 ボケの花 おれもボケたよ ボケの花
 おもとの実 真っ赤にうれて 何を待つ
 ドングリを 拾って帰る 孫二人
 温泉と 思えば楽しい 家の風呂
 鶏が 食ってくれる 百足かな
 夕日が 奥まで照らす 我が家(や)かな
 しめ縄の におい新(あたらし) 秋祭り
 昼寝するうえンずデーに 孫そいね(うえンずデーのベットに入り 孫が寝る。)
 うえンずデー 孫といっしょに イモを掘る。
 お父さん まだ1升よもうやめたの
 ほほをなめ まだ飲むのかと うえンずデー
 よりそいて やすらか 嚊 うえンずデー
 「はぁはぁ」と  荒い呼吸も少し減り
 カニ食えば 今日も幸せうえンずデー
 立冬と 言って飲むのよパートナー
 立冬過ぎ ビールから酒に 変わったよ
 (お父さんと私(うえンずデー)の生活の一こまです。)
(追記) 春は活動の時ですね。マラソンや旅の番組 日本100名山などを聞いた りしていると楽しくて、うれしくて心が燃えてきます。 いつの間にか、お酒も空に なっています。
星の出るころにはビールの缶もいっぱいになって彼女もつきあいきれ なくなって自分のベットで夢の中です。
時々夢を見ているのですかね。尻尾をパタパ タしています。しばらく寝ると私の所に来て私の足を枕にいびきをかいて寝ています。
折角、いびきをかいて気持ちよく寝ているのでビールが空になっても、すぐ近くに ある冷蔵庫のビールを取りになかなか行けません。
 ではみなさん。お元気で・・・。

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