あぁるぴぃ広島 49号


■巻頭言

 チャンスはどこかにあります
              副支部長 花田敏文(三次市)
 先日卒業以来初めて、広島市宇品の障害者職業能力開発校を訪ねました。在学していたのは平成17年ですから、もう8年も前のことになります。
開発校で学ぶ数年前、網膜色素変性症との診断を受けてから、間もなく自動車の運転ができなくなり、文字を読むことや歩行など生活に不自由を感じるようになりました。
 やむなく20年勤めていた会社を退職し障害を受容せざるを得なくなり、白杖を使うようになったころ、能力開発校で学ぶ機会を得たのです。クラスは身体障害の16名でした。視覚障害は私一人でしたが、早くから私の不自由さを理解してくれた皆はさまざまな面で手助けをしてくれました。おかげで安心して、学生生活を過ごすことができました。
エクセルやワード・パワーポイント、Webページの作成やVBAなどのプログラミングなどが学べたのはもちろんですが、視覚障害ゆえに身に付けたかった「ブラインドタッチ」と「キーボード操作テクニック」もかなり上達することができたのです。
先生方はキーボードテクニックには不慣れでしたが、私の質問を宿題として持ち帰られて、翌日答えをいただくようなリズムで学ぶことができたのです。
 さて、今年8年ぶりの能力開発校の玄関を入り案内していただいた部屋は、事務実務科の視覚障害だけを対象とした部屋です。今年度からこのクラスが創設されたそうで、先生も視覚障害者のパソコン活用について学ばれているようです。私が入校した時には、視覚障害ゆえに必要というソフトもハードもなかったので自分で持ち込みましたが、今は環境の整った場所で学べるようです。
 現在私は高齢者や障害者の福祉に係る仕事をさせていただいています。ある求人情報を目にしたクラスメイトが、その情報を知らせてくれたことがきっかけとなり仕事を得ることができたのです。何がきっかけとなり就職に結びつくかは一歩踏み出してみないとわかりません。視覚障害に限らず求職中の方、ぜひ職業能力開発校の門をたたいてみてください。きっと何かが得られます。
(参考)広島障害者職業能力開発校 視覚障害者訓練生募集の案内
応募手続
入校を希望される方は,居住地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)で職業相談をされた後,次の書類を公共職業安定所へ募集期間内に提出してください。なお,提出書類については,返却いたしません。
(1)入校願書(指定様式。3か月以内に撮影した写真貼付。必ず連絡が取れる電話番号をご記入ください。)
(2)健康診断書(指定様式)
(3)封筒2通(長形3号:23.5×12cm)に自分の住所,氏名及び郵便番号を記入し,1通目は80円分の切手を,もう1通は380円分の切手(簡易書留料金を含む)を貼り付けること。
(4)選考方法確認票(指定様式)。
※自筆での記入が困難な場合は,入校願書(指定様式),封筒2通,選考方法確認票(指定様式)の代筆可とします。
※事務実務科(重度視覚障害のある方対象)に応募される方は,他科との併願はできません。
6選考日程
(1)第1回
応募期間:平成25年9月20日(金)から平成25年10月31日(木)まで
入校選考日:平成25年12月2日(月)又は,平成25年12月3日(火)のいずれか。
合否通知発送日:平成25年12月13日(金)
※詳しいことは当校又は,最寄の公共職業安定所まで。
広島障害者職業能力開発校募集担当
〒734-0003広島県広島市南区宇品東四丁目1−23
TEL:082-254-1766
FAX:082-254-1716
ホームページ:http://www4.ocn.ne.jp/~noukaihp/

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