JRPS和歌山 SSKA RP

和歌山県網膜色素変性症協会
(JRPS和歌山)


あぁるぴぃ和歌山県だより


NO.31            No選択へ戻る           トップページへ

SSKA あぁるぴぃ
和歌山県だより NO.31


    JRPS 和歌山県だより31号


1971年8月7日 第3種郵便物認可(毎月6回 1の日・6の日発行)
2018年3月6日発行 SSKA通巻 第95554号



■目 次■


1. 和歌山県の行事予定

3ページ
 ●ワンポイント情報.iPhone用アプリ 「聴くWeb」
 ●ワンポイント情報 グリーンオンGPSボイスコーチ

2.難病患者就職サポーター出張相談会

4ページ

3.快速よむべえ(アメディアからのお知らせ)

5ページ

4.定期総会+TONPEI ライブのお知らせ

6〜7ページ

5.新潟ロービジョン研究会2017での 清水先生の講演の要約

8〜9ページ

6.わたくしたちのニュース

10〜11ページ

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪



JRPS和歌山からのお知らせ
 いつも『あぁるぴぃ和歌山県だより』をご購読くださり、誠にありがとうございます。
 さて、和歌山県網膜色素変性症協会では、患者家族の方により良い情報を皆様にお届けいたしたく、本誌を発送させていただきましたが、収入の確保がままならず、作成及び発送等の経費が以前から、不足している状況にあります。
 今後は、残念なことですが、JRPS会員に登録され、年会費を納入してくださっている方々に発送をさせていただくこととなりました。
 つきましては、JRPSの会員でない方で、年間購読をご希望の方は、同封の郵便振替用紙で1,000円をお支払いをお願いします。
 年4回『あぁるぴぃ和歌山県だより』を発送させていただきます。
 大変お手数をおかけしますが、何卒、よろしくお願いいたします。

※お問合せ先:山本 070−5046−1399


1                          目次へ

1. 和歌山県の行事予定

★交流サロン「ヒロシの小部屋」



【日時】5月6日・6月3日・7月1日・9月2日  日曜日
午前10時から正午まで ふれ愛センター3階会議室1

★野外交流会(花見)そのあとカラオケ 

日時 4月1日(日)10:30〜 昼食後カラオケボックスに移動
場所 和歌山縣護国神社 11〜15時 
弁当・飲み物各自、敷物はこちらで準備します。
連絡先:児玉 090-3859-2323・草場 090-4038-6922
★アイフェスタ2018in和歌山


日時 8月5日(日) 11:00〜15:30
場所 和歌山市ふれ愛センター3階研修室1

★日本ライトハウス展 全国ロービジョンフェア2018


日時 10月13日(土)・14日(日) 10~16時
場所 大阪市 難波御堂筋ビル7・8階
注)福祉バスが、当選したら再度お知らせします。(予定)

●ワンポイント情報.iPhone用アプリ 「聴くWeb」


Webページの内容を音声で読み上げてくれるアプリです。
iPhone付属のイヤフォンのボタンによる操作に対応しています。
満員電車の車内など、iPhone をポケットから取り出すことが難しいような状況でも、 Webページの内容を知ることができます。
使用するには
App Store からダウンロードして、お使いのiPhone にインストールしてください。iOS10以上がインストールされた iPhoneでお使いいただけます。

●ワンポイント情報 グリーンオンGPSボイスコーチ


グリーンオンGPSボイスコーチは、ランニング・ウォーキング中にラップタイムやスプリットタイムを音声で知らせてくれるGPSランニングナビ。
ブラインド・ランナーたちにも大好評です。
価格:12,960円(アメディア作成音声CD付属)



2                          目次へ

2.難病患者就職サポーター出張相談会


就職を希望する難病のある方に対して、その症状の特性を踏まえたきめ細やかな就労支援や、在職中に難病を発症した方の雇用継続等の総合的な支援を行います。



1.相談日 毎月第一火曜日
(平成30年4月3日、5月1日、6月5日、7月3日、8月3日、9月4日)
@13時30分〜14時30分 A14時45分〜15時45分

2.場所 和歌山県難病・子ども保健相談支援センター 相談室
(和歌山県立医科大学付属病院3階)

3.対象者 難病のある方、家族、事業主等

4.申込方法 相談希望の方は、電話またはFAXで、行事名・住所・氏名・電話番号・参加人数・相談内容を各回5日前までに下記あてにお申し込みください。

5.定員 各回2組(相談無料)

難病患者サポーターとは
ハローワーク(全国49ヶ所)の専門援助窓口おいて、難病患者の求職者に対して症状に配慮したカウンセリングを行うほか、関係機関と連携しながら就労支援を行うために配置されています。
主な業務は、難病患者に対する相談(適正、職域の分析等)、障害者職業センターなどの専門支援機関への誘導、採用面接時の同行、就職後のフォローなどです。

「通院しながら働きたいが、会社に配慮してもらえるだろうか。」
「自分の症状、体力にあった仕事を見つけたい。」
「難病であることを会社に伝えた方がいいだろうか。」
「難病であることを隠して働いてきたが、うまくいかず、離職してしまった。」など
新たにお仕事をしたいと考えている方、お仕事を続けられるかどうかなどと悩まれている方気軽にご相談ください。

問い合わせ先・申込先
和歌山県難病・子ども保健相談支援センター(担当:湯川)
рO73-445-0520 FAX073−445−0603
和歌山県紀三井寺811−1 
和歌山県立医科大学附属病院3階 



3                          目次へ

3.快速よむべえ(アメディアからのお知らせ)



★お試しください! 快速よむべえ画面セット
先日発売の「快速よむべえ」ですが、これまで本体のみしかレンタルできなかったところ、先週から画面セットもレンタルできるようになりました。
画面も併せてお試しになりたい方、ぜひ購入検討レンタルをご利用ください。
購入検討レンタルとは
商品の購入前に、お試しとして機器を1週間、1パックあたり3,240円で借りることができるサービスです。詳しくはこちら
http://www.amedia.co.jp/product/rental.html

快速よむべえとは
カメラで印刷物を読み取り、文字と音声で読み上げ、画面で大きく表示する音声と拡大表示両用の読書機です。

快速よむべえシリーズ
単独モデル YK-2000
(画面が附属していないカメラと本体から構成される読書機です。)
価格: 198,000円 (税込)

画面セットモデル YK-2000-D19
19インチ画面とセットになったモデルです。 (パソコンはモニター後部に収まります)
価格: 226,000円(税込)

概要
「快速よむべえ」はカメラで印刷物を読み取り、文字と音声で読み上げ、画面で大きく表示する音声と拡大表示両用の読書器です。
DVDドライブ(別売)を外付けすることにより、デイジーCDや音楽CD、DVD等も楽しめます。

主な用途
●郵便物の確認
役所からの通知、お手紙など、ご自宅に届いた郵便物を即座に確認できます。
●パッケージ印刷内容の確認
食品や薬品等、パッケージの箱や袋に書かれている内容を確認できます。
●書き置きを読む
家族や同居の方が丁寧に手書きした書き置きの内容を確認できます。

問合せ先 潟Aメディア 電話.03-6915-8597 FAX.03-3994-7177



4                          目次へ

4.定期総会+TONPEI ライブのお知らせ

和歌山県網膜色素変性症協会
JRPS第15回定期総会&交流会+TONPEIライブ(入場無料)


歌で和歌山を元気に!オヤジシンガー♪
あなたのひと声が私たちの大きな安心につながります

日時 2018年4月8日(日)
14時15分スタート 入場無料
和歌山市ふれあいセンター4階
JR和歌山駅より南へ徒歩10分

主催 和歌山県網膜色素変性症協会
お問い合わせ 児玉 090-3859-2323



5                          目次へ

5.「新潟ロービジョン研究会2017」の講演から、清水朋美先生の講演要約です。

演題:眼科医オールジャパンでできるロービジョンケアを考える
講師:清水朋美(国立障害者リハビリテーションセンター病院 第二診療部長)
【略 歴】
1991年 愛媛大学医学部 卒業
1995年 横浜市立大学大学院医学研究科 修了
1996年 ハーバード大学医学部スケペンス眼研究所 留学
2001年 横浜市立大学医学部眼科学講座 助手
2005年 聖隷横浜病院眼科 主任医長
2009年 国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科医長
2017年 国立障害者リハビリテーションセンター病院第二診療部長
現在に至る

【講演要約】
 眼科医の仕事は今も昔も眼の病気を治すことである。私の眼科医像はこの点だけは一貫して変わらない。
しかし、私のこれまでの半生を「プレ眼科医期」、「眼科医前半期」、「眼科医後半期」に分けて考えてみると、「見えにくい人の最大理解者!目の専門家!」→「見えにくい人のこと、わかっている???」→「見えにくい人のこと、わかってない眼科医が多すぎ!!!」と各期とともに私の眼科医像は変遷してきた。
変遷してきた最大の理由は父にある。
 私の父は、ベーチェット病が原因で30歳の時に失明した。私が生まれる前にすでに父は失明していたので、父は私を見たことはない。
「プレ眼科医期」の私は、父が見えていないことを自然と理解することができた。
就学前の幼少時に、どうして見えないのだろう?と不思議に思い、母に尋ねた。この時に母からベーチェット病のことを聞いた。遠い昔の出来事だが、今もこの時のことは鮮明に覚えている。
その時、眼科医になればすべて解決できると幼いながらも強く思った。何しろ、眼科医は「見えにくい人の最大理解者!目の専門家!」だと信じていたからだ。
 そのまま医学部に進学し、更に運よくベーチェット病研究の第一人者である大野重昭教授(北海道大学眼科名誉教授)と出会い、当時先生がおられた横浜市立大学眼科の大学院生になり、留学の機会も与えられた。このように、私の「眼科医前半期」が始まった。
研究テーマはもちろんベーチェット病で、この頃の私は、これでようやく長年の敵と向かい合えるという心境だった。しかし、臨床経験を積むにつれ、私には不思議に思うことが増えてきた。
医学部時代から眼科医になっても、福祉制度、障害者、診断書等の書き方、患者さんへの病状説明の仕方について全く学ばないし、手帳がとれそうなのに取っていない患者さんが多いこと等々の疑問は膨らむばかりだった。
更には、患者さんと眼科医の視覚障害についての知識が乏しく、患者さんは「見えなくなったら何もできない、死んだ方がマシ…」といった内容に終始し、眼科医も「見えなくなったらミゼラブル、大変、えらいこと…そこまで考えなくていい…」といった応答に止まっていた。
幼少時から視覚障害者との接点が多かった私にはとても違和感があった。私には視覚障害者は暗いというイメージはなく、明るく楽しく過ごしている視覚障害者を沢山知っていたので、余計に不思議だった。
眼科医は「見えにくい人のこと、わかっている???」という思いが経験を積むにつれ、強くなっていった。
縁あって2009年から今の職場である国立障害者リハビリテーションセンター病院で勤務しているが、まさに「眼科医後半期」に入り、「見えにくい人のこと、わかってない眼科医が多すぎ!!!」という思いを確信している。以前よりはロービジョンケアに関心を持つ眼科医は増えてきたとは思う。
それは、平成24年度からロービジョン検査判断料が保険点数化され、私の職場で開催される「視覚障害者用補装具適合判定医師研修会」に参加希望の眼科医が右肩上がりに増えていることを見ても明白だ。
 しかし、まだ多くの眼科医にとってロービジョンケアは異質なものに見えてしまっていることが残念だと思う。
 一般の眼科医にとってロービジョンケアが常識となるには、制度、道具、連携に力を入れた王道のロービジョンケアではなく、すべての眼科医が取り組める「クイックロービジョンケア」を推進していくことがこれからの時代には必要ではないだろうか。
つまり、ロービジョンケアマインドを持って、見えにくい患者さんにちょっとしたことをアドバイスできる力を身につけることだ。それを実現するには、医学生のうちから福祉的なことも学び、視覚障害の体験をするのもよいだろう。
眼科専門医受験資格に視覚障害の体験や研修会を盛り込めるとなおいい。
 一定の経験ある眼科医には、ロービジョン患者さんの最大の困り事である「読み書きと移動」の2点を最低でも患者さんに確認するシステムを構築するのも一案だろう。
異質でわかりにくいからロービジョンケアはやらないというのではなく、サインガイドひとつでいいのでちょっとしたことを見え方で困っている患者さんに教えていけるよにすれば、より多くのロービジョンの患者が救われるだろう。
これこそが眼科医オールジャパンでできるロービジョンケアだと思う。
この体制を日本の眼科医に根付かせることが出来れば、日本のロービジョンケアは大きく変わると信じている。
そのために、私の稀有な半生で得た経験が少しでも役立つのであれば、なお本望である。



6                          目次へ

6.わたくしたちのニュース

■ 網膜色素変性症、ES細胞で目に再び光 理研
 理化学研究所は様々な細胞に成長するヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から光を受け取る視細胞を育てて目の難病「網膜色素変性症」のモデルマウスに移植し、光を感じられるようにすることに成功した。
移植した細胞がマウスの神経細胞と結合し機能することを確かめた。同じ万能細胞のiPS細胞を使った再生医療の実現を目指しており、2018年度中に臨床研究を申請する方針だ。
 大日本住友製薬などとの共同研究成果。論文は米科学誌ステム・セル・リポーツに2日掲載される。
再生医療が実現すれば「光を感じない患者が感じるようになったり、大きな形が分かるようになったりする可能性がある」と理研の万代道子副プロジェクトリーダーは話す。
 理研などは14年に臨床研究として、別の目の難病「加齢黄斑変性」の患者にiPS細胞から作った網膜細胞を移植する世界初の手術を実施した。
網膜色素変性症への応用も目指して研究中だ。
 実験では網膜色素変性のマウスの患部にヒトES細胞から作った網膜の視細胞シートを移植。細胞シートは約半年かけて成熟し、マウスの神経細胞と結合した。
移植した細胞を含む組織を取り出し光を当てたところ、8匹のうち3匹で脳に光の信号を送る機能の再生を確認できた。
 研究チームはiPS細胞でも同様の効果が得られるとみている。今後、臨床用iPS細胞を使ってがん化のリスクなどを確認し、18年度中に臨床研究を申請する予定だ。
(日本経済新聞 2018年3月2日2時0分)

■理化学研究所網膜再生医療開発プロジェクトの万代道子副プロジェクトリーダーらの研究グループは、ヒトES細胞由来の網膜組織を重度免疫不全マウスの末期網膜変性モデルに移植して、形だけでなく機能的にも成熟することを確認した(1日、米科学誌「ステム・セル・リポーツ」電子版に掲載)。
同グループはこれまでに、@マウスのES細胞/iPS細胞由来の網膜組織を末期のマウス網膜変性モデルに移植し光が分かるまで改善させる、AヒトES細胞由来の網膜組織をラットやサルの視細胞変性モデルに移植し形態的に成熟させる、ことに成功していた。
 今回は、ヒトES細胞由来の網膜組織が光に反応するかを検証。網膜色素変性のマウスにヒトES細胞由来の視細胞シートを移植したところ約半年後に、視細胞を含む網膜の構造は正常になり、マウスの神経細胞と結合した。移植した細胞を含む組織を取り出し光を当てたところ、8匹のうち3匹で脳に光の信号を送る機能の再生を確認できた。
今後、臨床用iPS細胞を使ってがん化のリスクなどを確認し、18年度中に臨床研究を申請する予定。
[2018/3/2 理研プレスリリース 日経 共同 神戸 NHK]
■先端医療振興財団・細胞療法研究開発センターの川真田伸センター長らのチームは11日、iPS細胞やES細胞のガン化原因を初めて特定したと発表した(10日付の英国科学誌「サイエンティフィックリポーツ」に掲載)。
同チームは、iPS細胞やES細胞に存在する「CHD7」という分子について、細胞ごとに含有量を測定した結果、おおむね2000ナノグラム以上であれば分化するが、おおむね800ナノグラム以下であればがん化することを突き止めた。CHD7が分化を始めるスイッチの役割を果たしていた。
 川真田センター長は「安全なiPS細胞を短時間で簡単に選別することができる。
再生医療の一般化に貢献できる発見だ」としている。
[2018/1/11 神戸 時事]

■神戸新聞 2018年01月11日21時53分
iPS細胞のがん化原因特定 安全な細胞の選別容易に 神戸 人工多能性幹細胞(iPS細胞)からさまざまな組織などを作る際、がん化するかどうかを見分ける方法を発見したと、先端医療振興財団・細胞療法研究開発センター(神戸市中央区)の川真田伸センター長らのチームが発表した。良質なiPS細胞の量産につながり、再生医療の実用化に弾みがつくと期待される。
10日付の英国科学誌サイエンティフィックリポーツに掲載された。
iPS細胞は、何もしなければ未分化のまま無限に増殖。そこに特定の遺伝子を加えることでさまざまな細胞や組織に分化する。だが、一部が分化せず、がん化することが課題だった。
チームは、胎児の臓器形成に関わることで知られ、iPS細胞にも存在する分子「CHD7」に着目。細胞ごとに含有量を測定した結果、一定値以上であれば分化するが、それ以下であれば、がん化することを突き止めた。CHD7が分化を始めるスイッチの役割を果たしていた。同様に人のさまざまな細胞になる胚性幹細胞(ES細胞)でも確認した。
川真田センター長は「安全なiPS細胞を短時間で簡単に選別することができる。再生医療の一般化に貢献できる発見だ」としている。(山路 進)

■日本経済新聞 2018年1月16日20時7分
iPS移植で合併症 理研など、目の難病患者に除去手術 理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーと神戸市立医療センター中央市民病院などは16日、他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を目の難病患者に移植する臨床研究で「重篤な有害事象」が発生したと発表した。iPS細胞を用いた再生医療の臨床研究で、手術が必要な合併症が起きたのは初めて。
 詳細は今後調べるが、移植した細胞が網膜の上に散らばったのが原因とみられる。
手術法などの改良を検討する。
合併症が発生したのは2017年6月に同病院でiPS細胞から育てた網膜細胞の移植手術を受けた男性患者。新たに膜ができ、4カ月後に「網膜浮腫」と呼ぶ網膜がむくむ症状が出た。放置すると視力の低下などを招く。
 患者は薬物治療で改善しなかったため、膜を除去することにした。14日に入院し、15日に除去手術を受けた。患者は近々退院できるという。
記者会見した同病院の栗本康夫眼科部長は「iPS細胞由来の網膜細胞を移植する際に散らばった細胞の一部が膜を作った可能性が高い」と説明した。網膜の下に注射器で細胞を含む液を移植するが、手術中に一部が網膜の上にあふれ出たという。今後、手術法の改良などを検討する。
今回の合併症について高橋プロジェクトリーダーは「分類は重篤な有害事象だが、失明につながる重症なものではない」と強調。「緊急性や生命への影響はない。今後の臨床研究に影響はない」と説明した。
海外で実施している胚性幹細胞(ES細胞)を用いた網膜の再生医療でも、同じ合併症が見られるという。
現時点で、ステロイド剤で抑えきれない拒絶反応や移植細胞のがん化の問題は起こっていないという。
 再生医療等安全性確保法では医療機関に対し、臨床研究で重篤な有害事象を確認した場合、厚生労働相に報告するよう求めている。研究チームは今回、手術計画を固めた11日に報告したという。
 iPS移植は高橋プロジェクトリーダーらが臨床研究として世界で初めて実施。17年からは京都大学が備蓄する他人のiPS細胞から育てた網膜の細胞を「加齢黄斑変性」と呼ぶ難病患者5人に移植し、1年間の経過観察を進めていた。
 東京医科歯科大学の大野京子教授(眼科学)の話 網膜浮腫は合併症を含め、様々な原因で起こる。研究チームは当初、加齢黄斑変性の悪化が浮腫の原因だと考えてステロイド投与などの治療をしたのかもしれない。網膜の手術そのものが原因で浮腫が生じる可能性もある。細胞の移植が手術を必要とする以上、浮腫などの合併症は生じうる。合併症が起きたらしっかり治療し、原因を探ることが重要だ。



                         目次へ



★編集後記★


 今年の寒さは、例年になく寒い日が続き、梅の花も遅咲きで、桜前線の北上も遅れるかもしれないという風に、心配しています。
春の訪れは、遅れるのでしょうか。


      記: 山本 浩

***********************************************



 発行人:障害者団体定期刊行物協会
  〒157−0814
   東京都世田谷区砧6−29−21
   ヴェルドゥーラ祖師谷102号室

 編 集: JRPS和歌山
    〒640−8269
    和歌山市小松原通2丁目1番地の1 1002号
    携帯電話  070−5046−1399
    E-mail:  wakayama.jrps@gmail.com
     URL  http://www.jrps.org/wakayama/

     定価 100円



 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



上へ戻る

SSKARP目次へ

JRPS和歌山県トップページ

JRPS WAKAYAMA